今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『東北きりたんの毒キノコ解説『ツキヨタケ』』という無名博士の墓さんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

キノコ狩りのシーズンですね。皆さんも気を付けましょう。


 毒キノコ食中毒は、日本で発生する自然毒中毒の中でも特に件数が多いそうです。そんな毒キノコの中でも最もキノコ食中毒を引き起こしている「ツキヨタケについて、投稿者の無名博士の墓さんが解説します。
 ツキヨタケはカキシメジとクサウラベニタケと合わせて、食中毒キノコ御三家とも呼ばれるのだとか。

 ツキヨタケ食中毒がこれほど多い理由は「とても紛らわしいキノコだから」だそう。若い個体はシイタケにそっくりで、ある程度成長すると今度はヒラタケやムキタケとうり二つになります。同じ時期に同じ様な場所に混在しているので、間違えて採ってしまう人が後を絶たないとのこと。
 実際に、道の駅で売られていた天然キノコツキヨタケが混入していた事例もあるそうです。

 地味な色合いで肉厚で大きく、いかにも食べられそうな雰囲気の漂うツキヨタケ。しかし、食べると最短30分くらいで腹痛や下痢や嘔吐などの症状がでます。幻覚が出ることもあるそうです。

 その毒成分はイルジンSという物質。微量でも毒性を示す上に加熱しても残存し、水にもある程度溶けます。そのため、ツキヨタケが混入したキノコ汁を食べると最悪の場合食べた全員が食中毒を起こすそうです。

 ツキヨタケを見分ける方法の中で1番分かりやすいのはシミの有無。裂くと内部に紫色のシミが見られるのだとか。※ただし個体により無いものもあります。

 また、ツキヨタケの柄にはツバのような隆起帯があるのでその有無で見分けることも。※ただし個体により無いものもあります。

 また、ツキヨタケは光るキノコとしても有名です。新鮮なものであれば暗闇に置いておくと蛍光を発するので、それで見分ける方法もあります。※ただし個体により発光しないものもあります。

 以上のように見分ける方法はありますが、キノコというものは基本的に個体ごとの形質のバラつきが非常に大きいとのこと。そのためこれさえ確認すれば安心というものはありません

 そんなツキヨタケですが、山形県の一部地域では古くから塩漬けにして食べられていたそうです。マウスを用いた実験で、長時間塩蔵して塩抜きしたツキヨタケではマウスへの毒性が弱まっていたとか。
 ただ、同じ方法でイルジンSが残存する例もあったとのこと。慣れない人がやって簡単に無毒化できるとも限らないので、安易に試してはいけません

 日本で1番食べられている毒キノコツキヨタケ」についての興味深い話です。詳細に興味を持たれた方はどうぞ動画をごらんください。最近は医療分野での研究も進められているそうです。

視聴者のコメント

・弱まる(無毒とは言ってない)
・ややこしすぎる…
・聞けば聞くほどヤバい
シイタケツキヨタケさんそっくりに進化しとけば身が守れる」
・某氏も言ってたけど見分けられないなら採るな食うなが大事
・それだけ食うもんが無かった苦労の産物なんやろな
・こういう動画好き、シリーズ楽しみにしてます

▼動画はこちらから視聴できます▼

東北きりたんの毒キノコ解説『ツキヨタケ』

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