壁にプリントやポスターなどを張るときに使う「針」。大人になると使う機会が少なくなりますが、学生時代には毎日のように目にしていたのではないでしょうか。この「針」の呼び名、実は関東と関西で呼び方が違うようです。SNSの声から探ってみました。

西川貴教さんも「全国共通じゃないの?」

 この針、関東を中心とした東日本では、一般的に「画鋲(がびょう)」と呼ばれることが多く、広く浸透しています。一方で、関西を中心とした西日本では「押しピン」と呼ぶ人が多数。「東京で押しピンって言ったら伝わらなくてビックリした」「押しピンって方言なの? 全国共通かと思ってたのに」など、カルチャショックを受ける人も多くいるようです。

 滋賀県出身の歌手、西川貴教さんも以前「え? “押しピン”って全国共通じゃないの? 方言の違いって、思わぬとこにあんだなぁ…」とXで投稿。方言であることに気付かないほど、関西では「押しピン」が浸透しているようです。

 実際に、奈良のある企業が販売している家具の説明書には「押しピンをご用意ください」との記載があるといい「説明書に押しピンって書いてあって驚いてたら奈良の会社だった。急に親近感」と購入者から投稿され、話題になったこともあるようです。

 また、形状によって使い分けるという人も意外と多くいる模様。昔ながらの、指で押す部分が金属製で平たいタイプのものを「画鋲」と呼び、指で押す部分がプラスチックで立体的なタイプを「押しピン」と呼んでいる人も。

 呼び名の違いを考慮してか、ECサイトの商品ページでは、英語で「プッシュピン」と表記されることもあります。最近では、指で押す部分が木で作られたものや、画鋲とクリップが一体化しているものなど、バリエーションもさまざまあるようです。壁に残る穴が目立ちにくいように、針の工夫もされています。昔ながらの金属製の「画鋲」は少なくなってきているため、今後は「押しピン」または「プッシュピン」が優勢となる……かもしれません。

「画鋲」と「押しピン」の他にも、「ものもらい」と「めばちこ」、「肉まん」と「豚まん」など、関東と関西で呼び名が違うものはさまざま。同僚や友人にこうした話題を振ってみると、意外な出身地が明らかになるかもしれませんね。

 皆さんは、あの「針」のことを何と呼んでいますか?

オトナンサー編集部

この「針」のこと、何て呼んでる?