2024年10月5日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランスアンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国の専門家を含む調査団が福島第一原子力発電所の汚染処理水海洋放出の安全性を確認するために日本を訪れると報じた。

記事は、日本の原子力規制委員会が4日、処理水の海洋放出の安全性を検証するために国際原子力機関(IAEA)の調査団が7〜15日に原発周辺の海水や水生生物、水産物サンプルを採集すると発表したことを紹介。IAEAは中国、韓国、スイスの分析機関の専門家も招き、調査団が採集するサンプルを持ち帰ってそれぞれの研究所で分析することになっており、各国での分析結果を日本政府および東京電力の検証結果と比較して、日本の検証結果の信頼性を評価するとし、中国がこのような国際比較分析に参加するのは昨年に続いて2回目であると伝えた。

その上で、同原発の汚染処理水を巡る日中間の経緯に言及し、日本が昨年8月に処理水の海洋放出を開始すると中国は日本の水産物の輸入を全面停止するとともに、中国独自のサンプル採取などを認めるよう要求したと紹介。日本側はこれを国家主権の侵害に当たるとして認めない一方で、同10月には中国の専門家を含むIAEAの調査団による海洋放出後初の調査を受け入れたと説明した。

そして、今年9月に入って中国がIAEAの枠組みにおけるサンプル採集と分析に参加し、引き続き全面停止されている日本産水産物の輸入を段階的に再開していくことで日本政府と合意し、現在両国間では輸入再開の条件のほかに、IAEAの枠組みにおいて「追加モニタリング」を実施するかどうかについて協議を進めていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

5日、仏RFIは、中国の専門家を含む調査団が福島第一原子力発電所の汚染処理水海洋放出の安全性を確認するために日本を訪れると報じた。