2024年10月10日、韓国・ソウル新聞は「日本に持ち出された韓国の文化遺産3点が日本の国宝に指定されていることが分かった」と伝えた。

記事は「海外に持ち出された韓国の文化遺産は計24万6304点で、このうち45%(10万9801点)が日本にある」とし、「日本にある韓国の文化遺産のうち、大井戸茶碗は1951年、蓮池寺の鐘は1952年、高麗国金字大蔵経は2018年に日本の国宝に指定された」と説明した。

また、「蓮池寺の鐘は文禄・慶長の役のときに略奪されたと推定されており、韓国の国家遺産庁が2013年から返還に向けて動いているが難航している」とし、「不法に持ち出された文化遺産については返還を求めることができるが、蓮池寺の鐘に関しては、日本の神社に奉安されたのが文禄・慶長の役(1592~1598年)中の1597年だったという状況証拠があるだけだ」としている。

現時点で海外からの返還が完了している韓国の文化遺産は計1万2637点。このうち不法に持ち出されたものが3305点、競売などを通して適法に購入されたものが1366点で、残りの7966点は搬出の経緯すら分かっていないという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「日本は自分で作り出したものを国宝に指定するべきだ。なぜ他国のものを?」「日本は恥を知るべき」「盗んだものは返さないと。国宝に指定したのは、自分たちの窃盗行為を世界に知らせる戦略なのか?」など怒りの声が上がっている。

一方で「略奪されたものもあるけど、過去に日本人が朝鮮半島からもらったものも少なくない。日本が大切に保管していなければ研究すら不可能だったものもある」「大井戸茶碗のようなものは日本のおかげで現在まで原型のまま保管され、高い価値がついた。ちゃんと保管して展示してくれるならわざわざ返還してもらう必要はない」との声もある。

そのほか、「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権はこういう問題に全く関心がない。韓国にあるものだって日本にあげちゃうんだから」との声も見られた。(翻訳・編集/堂本)

10日、韓国・ソウル新聞は「日本に持ち出された韓国の文化遺産3点が日本の国宝に指定されていることが分かった」と伝えた。写真は蓮池寺の鐘を所蔵する常宮神社。