ビジネスの場や学校などで人の前に立ったとき、緊張してしまった経験のある人は多いはず。仕事のことから恋愛のことまでさまざまな悩みが投稿されている「教えて!goo」にも、「緊張しないようにするには」という悩みが寄せられた。

■緊張すると実力以上のものが出せる場合もある

この相談には、「呼吸法を試してください。鼻から息を吸って、口から静かに少しずつ出来るだけ長く、息が全部無くなるまで吐きます。何回か落ち着くまでやってみてください」(noronoriさん)というアドバイスが投稿された。呼吸を整えることで気持ちが落ち着くことは、たしかによくある。

また、「緊張するということは、それだけその事に真剣になっている証拠。緊張しているときのパフォーマンスが、あなたの実力です。そのことを認めた上で、さらなる努力を重ねるべき。緊張というエネルギーで、実力以上のものが出せる場合もあります。緊張を上手に使いましょう」(e-toshi54)という叱咤激励も。相談者のことを考えた愛のある回答だ。

■緊張しないようにするポイントは?

では、日ごろから人前に立つ機会の多い人は、どのように緊張と向き合っているのだろうか。ライブなどでステージに立つことの多い、シンガーソングライターの茜沢ユメルさんに聞いた。

「実は、私も子どものころはあがり症だったんです。そこで、学校の先生に相談したところ、『みんなをニンジンジャガイモだと思いなさい』といわれたんですが、全然ダメでした」(茜沢さん)

これは、昔からよくいわれている方法。でも、実際に効果があったという声はあまり聞いたことがないかもしれない。では、茜沢さんがあがり症を克服した方法は?

ポイントは、イメージトレーニングと経験です。たとえば、ライブなど発表の場の前には、頭のなかで徹底的にリハーサルしています。何度もシミュレーションすることで自信がつき、本番でも緊張しなくなるんです。また、経験を重ねることも大切ですね。場数をこなしていけば、自然と緊張しなくなりますよ」(茜沢さん)

イメージトレーニングは、トップアスリートも行っているトレーニングの一つ。これなら、どこかに出かけることなく自宅でいつでもできる。発表の手順や進行を徹底的にイメージして、頭のなかで何度も「本番」を経験しておくといいだろう。また、日ごろから緊張感に慣れておくことも大切。発表の機会が多くないという人は、自分から積極的に動いて、プレゼンなどの場を作ってみるのも一つの方法かも。

緊張のせいで持っている力を発揮できなくなるのは、本当にもったいないことだ。緊張に弱い人は、日ごろからイメージトレーニングと経験を積み重ね、いざという機会に備えておくといいだろう。


●専門家プロフィール茜沢 ユメル(あかねざわ ゆめる)

シンガーソングライター2007年に「夢のしずく/Heartful place」でメジャーデビュー。今年2月に平和のシンボル・陽光桜をテーマにした「Stay~さくらの花のように」リリース。都内を中心にライブ活動を行っているほか、東京FMミュージックバード系列「ユメルのモナリザラウンジ」(日曜夜24:00~)でパーソナリティを務めている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

あがり症の人必見!緊張を克服する方法をプロが伝授