インドの都市ムンバイに住む10歳の少女は、塾講師に頬を平手打ちされて重篤な状態にある。少女は「KJソマイヤ病院(KJ Somaiya Hospital)」の集中治療室に入院しており、重度の脳損傷、破傷風、呼吸不全のために人工呼吸器を使用して治療を受けている。印ニュースメディア『India TV News』などが報じた。
現地時間10月5日、ディピカ・パテルさん(Deepika Patel、10)は通っていた塾で、女性講師ラトナ・シン(Ratna Singh、20)によって右頬を二度平手打ちされた。その際、ラトナの手がディピカさんの右耳にもぶつかった。叩かれた衝撃で、ディピカさんが着けていたピアスの先端が耳の裏に突き刺さって怪我をした。ラトナは、ディピカさんのいたずらに腹を立てて叩いたとされている。
ディピカさんは帰宅後、耳の痛みを母親に訴え、母親が塾に赴いてラトナと話し合った。その後、母親はディピカさんを地元の病院に連れて行き、薬が処方された。
しかし数日後、ディピカさんの容体が急速に悪化し、顔は腫れ、口を開けることができなくなった。両親は口にスプーンを差し込んで水を飲ませる努力をしていたが、3日間食事が摂れなかった。そのため、ムンバイの公立病院に入院させようとしたが、集中治療室に空きがなく断念せざるを得なかった。同月13日にKJソマイヤ病院の集中治療室に入院させることができたものの、ディピカさんは今も意識不明の状態である。
治療費は一日につき2万5000ルピー(約4万5000円)ほどかかるため、経済的に困窮している一家は、地域の慈善団体からの支援を受けている。
塾の経営者からは未だに連絡がなく、父親のアンバラム・パテルさん(Ambaram Patel)は講師のラトナと塾に対して「娘を地獄のような目に遭わせた彼女たちを逮捕してほしい」と警察に求めた。この訴えを受けて、塾の講師に対して、インド刑法第125条「他人の生命または安全を危険にさらす」およびインド児童司法第75条「子供への残虐行為」が適用される見込みである。
なお、ラトナは書類送検されたものの、この事件は保釈が認められるため、逮捕には至らなかったと報じられている。
画像は『Mid-Day 「Mumbai: 10-year-old Nalasopara girl battles for life after being slapped by tutor」』より
(TechinsightJapan編集部 SAKU)
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