これもある意味季節の風物詩なのかもしれない。野生のリスが多く暮らすアメリカでは、冬が近づくと、リスたちは食料の備蓄作業に追われる。
彼らの食糧倉庫となるのは自然の中だけではない。車のエンジンルームであろうとも、最適な収納スペースと判断された場合には、大量に詰め込めこまれるのだ。
どれほど大量なのかって?この動画を見てほしい。
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犯人はリス。車のエンジンルームに大量の松ぼっくり
アメリカ、ミネソタ州で自動車整備士を営むカルロス・ジェファーズ・スッフルズさんの元に、1台の車が持ち込まれたのは2024年10月の初めだ。
車の所有者はエンジンオイル交換のためにカルロスさんの元を訪れたのだが、まだこの時は知らなかった。オイル交換以上に大変な作業が待ち受けていたことを。
ボンネットを開けたところ、エンジンルームには大量の松ぼっくり!
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隙間なくびっしりと詰め込まれた松ぼっくり。まずはこの松ぼっくりを全て取り除かなければならなくなった。
野生のリスたちは冬に備えて、餌がまだ豊富にある秋の間に食糧を蓄える「貯食行動」と呼ばれる習性を持っている。
冬の寒さが厳しく、積雪も多いミネソタ州に住むリスたちは、冬眠しない。冬場の活動量を減らし、エネルギーを節約しながら、大量に蓄えた食糧を少しずつ摂取しながら過ごすという。
こうした行動パターンは、寒冷地のリスにとって、冬を乗り切るための生存戦略なのだそうだ。
通常なら地中や木の穴に食料を蓄えるのだが、人間が住む環境に近いところにいるリスは、このように車の中や人間の居住空間を貯蔵庫代わりに利用することがあるそうだ。
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それにしても大量だな。これだけあればひと冬超すには十分だろう。
とは言え、人間に見つかってしまったためすべて廃棄されることになる。車の中を貯蔵庫として選んでしまったリスは、この冬ちょっと厳しいかもしれない。
ちなみにリスは自分がどこに食料を隠したのかを”ほぼ” 覚えている。
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一か所に大量に貯蔵するタイプと、分散して貯蔵するタイプがいるようだが、このリスはどうやら一か所大量型っぽいな。
分散して餌を貯蔵しておけば、リスクも回避できそうだが、そうなるとすべての隠し場所を正確に覚えるのが難しくなる。
そのためリスは、場所の特徴や目印などを利用して、どこに隠したのかを判断しているそうだ。
だが、うっかり隠し場所を忘れてしまうこともある。また食べきれずに食料が残った状態のままになることもある。
そういった種や木の実はそのまま土に還り、新たな植物として発芽するため、リスの貯食行動は生態系の中で森林再生にも貢献しているのだそうだ。
いやそれにしても、すんごい量でびっくりだよ。このリスが他の場所にも貯蔵しているといいんだけど。
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