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(写真:時事通信

10月27日投開票の衆議院選挙で、自民党公認候補として東京15区から出馬した新人の大空幸星氏(25)。小選挙区では立憲民主党の酒井菜摘氏(38)に約4000票の差で負けを喫したが、比例代表東京ブロックでなんとか初当選を果たした。

大空氏は慶応義塾大学在学中に孤独・孤立に寄り添う相談窓口「あなたのいばしょ」を立ち上げ、“Z世代の論客”としてメディア出演も多く抜群の知名度を誇っていた。

選挙戦では「政治とカネのことだけを追及しているのであれば、テレビのコメンテーターでいいんですよ!」と主張し、孤立対策や防災強化など“命を守る政策”をアピール。安倍晋三元首相(享年67)の妻・昭恵夫人や小泉進次郎前選対委員長(43)も応援演説に駆けつけ、注目を集めていた。

「大空氏は今回の衆院選で最年少の当選者。裏金事件によって苦戦を強いられた自民党ですが、東京15区では秋元司元衆議院議員(53)、柿沢未途元法務副大臣(53)が2代続けて“政治とカネ”をめぐる不祥事で辞任しています。それだけに最年少の大空氏は、党のイメージを刷新する期待の新人でした」(社会部記者)

クリーン”なイメージが持たれている大空氏だが、実は選挙期間中にXで“ある写真”が波紋を呼んでいた。

問題視されていたのは、10月23日に大空氏の事務所アカウントによって投稿されたポスト(現在は削除済み)。

《小雨が降る中引き続き街の中を歩きながらたくさんの声をお聞きしております!「頑張って!応援してるよ!」などの声かけ、たいへん励みになります ありがとうございます!》

こう綴られたシンプルなポストだったが、批判を集めたのは添えられていた写真の1枚。たすきをかけた大空氏が、建物の屋内に立つ有権者と会話をする様子を収めたものだった。写真には《歩行遊説をさせていただきました。小雨の中でしたが、引き続き頑張ります!》と、コメントも記されていた。

ところがこの写真を見たユーザーからは、公職選挙法138条で禁止されている「戸別訪問」に該当するのではないかと指摘する声が続々。

《大空こうき、戸別訪問ってマ???》

《戸別訪問してるんですか大空こうきさん?》

《戸別訪問ってアウトだよね? 自民党ってそんな一番最初のことも教えないの?》

こうした批判を受けたためか、直後にポスト自体がひっそりと削除されていた。そこで本誌は、11月5日に事務所を取材。当該写真が撮影された当時の状況やポストを削除した理由を尋ねると、同日夜に文書で次の回答があった。

10月23日14時から14時55分に実施したライフ猿江から千石2丁目交差点までの歩行遊説中に偶然居宅から声をかけていただいた方とご挨拶をしたものであり、公職選挙法上禁止されている戸別訪問に該当する行為は行っておりません」

つまり、有権者から声をかけられたということのようだ。いっぽうポストを削除した理由については、「ご指摘の写真に限らず、SNSに対する写真等の掲載及び削除に関しては候補者の素顔をより広く知っていただくという観点から事務所による判断に基づいて適切に運営しております」との回答に留まった。