メキシコ北東部ヌエボ・レオン州サン・ペドロ・ガルサ・ガルシアの屋外レストランで今月初め、食事中の女性がクマに襲われた。驚くべきことに、女性はクマに平手打ちされたように見え、当時の様子を捉えた動画がSNSで広く共有された。英ニュースメディア『NeedToKnow.co.uk』などが報じた。
今月2日、シエラマドレ山脈の麓に広がるチピンケ生態保護区にある「ホテル・チピンケ(Hotel Chipinque)」に、空腹のクマが出没した。
当時の動画では、クマが男女の座るテーブルに前足をかけ、食事をあさっているのが見て取れる。クマのすぐ隣には女性が座っており、後ろ姿しか見えないものの、静かにクマを観察しているようだ。
ところがテーブルの周りに集まったホテルのスタッフ数人は、パイプのような棒で音を立てたり、声を上げたりしており、クマは上体を起こし周囲を見回した。
その直後、クマは女性の顔を平手打ちしたように見え、テーブルの上の皿が叩き落とされた。
これを見たスタッフは声を荒らげ、クマを棒で脅して追い払ったが、その間に席を立った女性は、固い表情ながらも微笑もうとしているようにも見えた。
女性が怪我をしたかどうかについては分かっていないが、この動画に対して様々な意見が寄せられている。
「女性は顔を引き裂かれなくて幸運だった。」
「これは怖い。あの距離でクマの一撃をくらったら命を落とすことだってあるからね。」
「「クマが女性に直接触れたようには見えなかった。お皿を叩き落としただけだったのでは? とにかく重傷者がいなくて幸いだった。」
「美しいクマ。森の中で、食べ物や水が見つけられるように願っているわ。」
「クマたちが飢えているのは、人間が生息地を破壊したためだ。」
「スタッフがクマを攻撃的にしたんだよ。」
「クマもあんなふうにされたら苛立つよね。」
「『クマを見たら刺激するな』とよく言われるけど、スタッフたちは棒でクマを追い払おうとした。なんて無知な行動だろう。」
「スタッフを訓練する必要があるのではないか?」
なお地元当局は、クマに遭遇した時には落ち着いて行動し、安全な距離を保つように勧告している。また人間の存在を知らせること、クマを刺激しないように静かな声で話し、急な動きを避け、クマから目を離さずにゆっくり後退することも重要だとしている。
ちなみに今年9月にはルーマニアで、警告を無視して車の窓から餌を与えた観光客がクマに襲われた。幸いなことに観光客は無事だったが、その様子を撮影した動画が拡散されると、地元の人々から観光客の行動を非難する声が上がっていた。
画像は『ABC Noticias MX Instagram「Una mujer recibió el manotazo de un oso que se acercó cuando ella estaba comiendo en un restaurante ubicado en Chipinque.」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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