今月3日、ペルー中部フニン県の県都ワンカヨ近郊で地元サッカーリーグの試合中に落雷があり、39歳の選手が雷の直撃を受けて死亡、4人が重傷または軽傷を負う事故が発生した。当時の動画とともに米ニュースメディア『CBS News』などが報じた。

3日、ワンカヨに近いチルカの「コトコト競技場(Coto Coto stadium)」で落雷があり、ディフェンダーのホセ・ウーゴ・デ・ラ・クルス・メサさん(Jose Hugo de la Cruz Meza、39)が死亡した。

試合は当時、天候悪化のため開始22分で中断され、選手らがピッチを去ろうとしていた時に落雷が発生した。

当時の様子はライブ配信され、SNSで拡散した動画には、雷が落ちた瞬間「バーン」という音とともにホセさんだけがオレンジ色の閃光に包まれる様子が映っていた。ホセさんはその後、直立した状態から前方に倒れ込み、顔を下にしたままで動きがなかった。

一方、すぐ右隣を歩いていたホセさんの従弟でゴールキーパーフアン・チョッカ・ラクタさん(Juan Chocca Llacta)は、その場に倒れ込み苦しんでいる様子だった。近くにいた他の選手たちも地面に倒れ、もがいているように見えた。

ホセさんは即死し、フアンさんが重傷、ほか3人が火傷を負って病院に搬送された。4人は16歳から24歳の選手で、現地時間4日夜の時点で2人が退院、2人は経過観察中と報じられている。

フアンさんは少しずつではあるものの回復の兆しを見せており、事故当時の状況について次のように語った。

「私とホセは落雷前、肩を組んで歩いていた。そしてお互いに離れてから3歩歩いたところで雷が落ちた。その瞬間、強烈な閃光を感じ、頭が真っ白になった。その後の記憶はなく、病院で意識を取り戻した。私に第二の人生を与えてくれた神に感謝しているし、今こうして生きていることに、ただ驚いている。」

地元当局は、ホセさんが手首に金属製のブレスレットを着けていたことが雷の直撃を招いたと推測している。また、現場の芝には黒い焦げ跡が残っていた。

ホセさんには妻と3人の幼い子供がおり、家族は葬儀費用や今後の生活費のため、寄付を募っている。故郷で行われた通夜では、棺の隣に焼け焦げたユニフォームが置かれ、参列者の悲しみが深まったと伝えられている。

なお、先月にはジョージア南西部、黒海に面したバトゥミの桟橋で、観光客の男性が雷に打たれた。男性は奇跡的に一命を取り留め、当時のことを「全身が燃えているようだった」と語った。

画像は『El Chaski Deportivo Facebook「RAYO MATA A UN JUGADOR EN HUANCAYO」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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