ゴジラ70周年を記念して、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)では11月4日よりゴジラの「平成・VSシリーズ」6作品を一挙ノーカット放送。今回はその中から「ゴジラVSメカゴジラ」「ゴジラVSスペースゴジラ」「ゴジラVSデストロイア」の3作品をピックアップし、あらすじや見どころを紹介していく。

【写真】スケールアップした三次元での戦いを描いた「ゴジラVSスペースゴジラ」

■宇宙からの脅威とゴジラが対決する「ゴジラVSスペースゴジラ

東宝の特撮怪獣映画「ゴジラ」シリーズは、1954年から製作されており、日本の特撮映画を代表する作品とも言われている。演者が着ぐるみの中に入って演じる手法は日本のみならず海外でも好評で、1998年からはハリウッド版も製作されるようになった。ちなみに、2023年に公開された映画「ゴジラ-1.0」は、第96回アカデミー賞日本映画として初めて視覚効果賞を受賞。11月1日には同作を手掛けた山崎貴監督が、ゴジラの新作映画を制作することも明かされた。

決して色褪せることのないゴジラ映画の数々。BS松竹東急では11月7日(木)夜8時より、「平成・VSシリーズ」シリーズ第5弾「ゴジラVSメカゴジラ」(1993年)を放送。筑波にある国連ゴジラ対策センターにて、ゴジラの脅威から世界を守るために世界中の英知を集めて史上最強の“対ゴジラ用戦闘マシン”を開発することになる。その試作機・ガルーダの他に「メカゴジラ」の開発も始まって――。本作では、スタイリッシュなデザインのメカゴジラが、“対ゴジラ兵器”としてゴジラと対峙。その他にも人気怪獣・ラドンや、かわいいと好評のベビーゴジラの登場も見どころだ。

また11月8日(金)夜8時からは、宇宙からの脅威とゴジラが対決する「ゴジラVSスペースゴジラ」(1994年)を放送。ゴジラ対策センターで“対ゴジラ兵器”であるモゲラによる“Mプロジェクト”と、テレパシーゴジラを制御する“Tプロジェクト”を進めていた。ゴジラフォースである新城と佐藤はこのプロジェクトのために南太平洋のバース島を訪れるが、2人を待ち受けていたのは宇宙で生まれた凶暴な「スペースゴジラ」で――。本作はシリーズ史上初めて戦いの規模を宇宙に広げ、よりスケールアップした三次元での戦いを描いている。

■“ゴジラ死す”のキャッチコピーで世間を騒がせたシリーズ完結作ゴジラVSデストロイア

11月9日(土)夜9時からは、初代「ゴジラ」からの因縁の相手である新怪獣・デストロイアが登場するシリーズ完結作ゴジラVSデストロイア」(1995年)を放送。香港に放射能熱線を吐き出す赤いゴジラが出現し、香港はたちまち炎と黒煙に包まれる。この放射能熱線は、ゴジラの体内にある原子炉で異変が起きて核爆発を起こす可能性があった。一方、昭和29年に初めて東京に出現したゴジラを倒した「オキシジェンデストロイヤー」によって誕生した新怪獣・デストロイアが登場。ゴジラメルトダウンによる地球崩壊を阻止するため、デストロイアを利用した“ゴジラ撃滅作戦”の火蓋が切って落とされる――。

本作は、“ゴジラ死す”というキャッチコピーでプロモーションがなされ、ゴジラハリウッド進出を目前にした“日本版ゴジラの終焉”が描かれたこともあり、多くのゴジラファンが衝撃を受ける作品となった。また“デストロイア”という名前からは、第1作目で登場した装置“オキシジェンデストロイヤー”が思い起こされ、初作へのオマージュやリスペクトが感じられる内容になっている。

さらにデストロイアが複数に分裂し、ミニチュアのセットの上でうごめくシーンに番台のソフトビニール人形がそのまま使用されていたり、ゴジラの赤い光には着ぐるみを赤く着色するだけでなく光学合成で処理するなど、さまざまな工夫が施されている。

「ゴジラVSメカゴジラ」より/(C) 1993 TOHO STUDIOS CO., LTD.