婚活中にマッチングアプリで年下男子・こうきと出会ったアイコ。見た目も悪くないし、大手IT企業勤めだし、いいかも!?って思っていたら…一緒に行った食事でまさかの「1円単位のワリカン」をしてきた!!衝撃の“ワリカン男”と、おごられて当たり前な“昭和女”は一見わかりあえないと思いきや、お互いに少しずつ理解をし、惹かれ始めていく…。
古い価値観を引きずっているアラサー婚活女子が、合理主義な理系男子との恋を通じて価値観をアップデートしていくラブコメ漫画「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」。1巻が発売されたばかりで注目を集める同作について、作者のコニシ ナツコさんに制作秘話などを聞いた。
■作者のコニシ ナツコさんインタビュー
「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」の作者、コニシ ナツコさんに話を聞いた。
――同期の山下とアイコの考え方の違いで、同じ「30代」でも、その捉え方が違ったりすることが描かれています。山下は34歳のアイコに「オバサン」と言ったりしていますが、コニシさんは「30代」はどのような年代だと捉えていますか?
30代は、女性にとって本当に微妙なお年頃だと思います。特に35歳前後は、それまで独身できた女性が自分が結婚する人生を歩むのか、一生独身の道を選ぶのか、具体的に意識する人が多い時期ではないかと思います。振り返れば私も35歳手前が一番悩んだ時期な気がします。
もちろん結婚はいくつになってもできるし、40代で出産する方だって増えています。でもやはり女性が妊娠できる年齢に限りがあるのは事実で、現代では35歳から高齢出産と言われているので、少しでも子どもを持つ可能性を考える女性はこの年齢を意識してしまうのは当然だと思います。「いくつになっても何でもできる!」という精神論だけではどうにもならない問題なので、本当に難しいところだなと思います。いつか漫画の題材にしたいですね。
――“年齢”に関しては、「ちょっと前までみんなが優しかったのは私が若かったから?」とアイコが自問するシーンもあります。コニシさんも、それを実感されたことはありますか?
優しいというか、自分が恋愛対象だと思っている異性が、自分のことも同じように恋愛対象に見ているのが当然だったところから、いつの間にか恋愛対象から外れているという現象が起きるようになった気がします…。常に若い男性を求めていたつもりはなかったんですけどね。コワイ…。
――本作を通して、伝えたいことや描きたいことはありますか?
アイコの価値観は確かにこの令和の日本の風潮のなかでは古いかもしれません。でもそうなったのには理由があるし、自分のなかに根強く持った価値観を拭い去るのってなかなか難しいものだと思います。そこを抜け出そうとするひとりの女性の奮闘に、何か感じていただけたら嬉しいです。
「こんな男ぜったい嫌!」と思っていたアイコが、固定観念を覆してくる年下の彼の言動にいつしか惹かれ始め、変わっていく様から目が離せなくなる本作。ほかにも独自の価値観を持った人がいろいろと登場し、「わかる!」と共感できるポイントも多いので、まだの人はぜひ一度読んでみて!
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