毎年10月31日のハロウィンは、アメリカの子どもたちに欠かせないわくわくの大イベントだ。仮装して近所を回って大量のお菓子を手に入れることができるんだから。
ミシガン州で待ちに待ったハロウィンをあきらめた親子の心温まるエピソードがSNSで拡散中だ。
毎年息子と一緒にハロウィンを楽しみにしていたエイミー・シュミットさんだが、2024年の10月31日は、沈んだ気持ちで静かな夜を迎えようとしていた。
なぜなら息子のジェイコブ君が2日前に緊急入院したため、準備どころではなかったからだ。
そんな事情から、自宅を訪れる子どもたちに、今年はキャンディを配ることができないこと知らせるメモを書き、玄関先に置いたエイミーさん。
関連記事:宇宙人に連れ去られた少年、の演技がすごすぎで主演男優賞決定
ところがその夜、監視カメラの通知を見てエミリーさんは涙することとなる。
関連記事:余命わずかの子供のため、地域ぐるみで一足早いハロウィンパレードを開催
毎年ハロウィンを楽しみにしてた親子
ミシガン州ウッドヘイブンに住むエイミー・シュミットさんと息子のジェイコブ君は、ハロウィンが大好きで、今年もとても楽しみにしていた。
毎年ハロウィンの時期ともなれば、エイミーさんも気合を入れて家を飾り付け、息子とともに仮装して、トリック オア トリートでやってくる近所の子どもたちにキャンディ(お菓子)を配るのが恒例だったのだ。
実際シュミット家は、子どもたちの間でトリックオアトリートでは外せない一家の年中行事の一つだった。
関連記事:病気で外に出られない3歳の子のために、住民らが庭でパフォーマンス。その優しさに家族全員が励まされる(アメリカ)
息子が入院してキャンディは配れないとメモでお知らせ
ところが今年は違った。実はジェイコブ君がハロウィンの2日前から緊急入院してしまい、ハロウィンの準備どころではなくなった。
そこで迎えたハロウィン日の夕方、エイミーさんは毎年家にやってくる子どもたちに、息子が入院しているため、ハロウィンには参加できず、キャンディが配れないことを告げるメモを玄関先の椅子に貼った。
関連記事:波にさらわれた2人の子どもを助けるため、大勢の海水浴客が一丸となって作り上げた「人間の絆」(アメリカ)
玄関で何か起きてる?モニター越しに予想外の光景が
こうして今年はハロウィン不参加の夜を静かに過ごすことにしたエイミーさんだが、夜が更けるにつれ、なぜかスマートフォンが鳴り始め、通知が次々届き出した。
それは玄関の防犯カメラと連動して、人が来たことを知らせる通知だ。
最初はトリック オア トリートなら、あのメモを見た子はすぐに引き返すはず…と思っていたエイミーさん。
なのにあまりにもスマホが鳴り続けるので、スマホからカメラのモニターを見ることに。
関連記事:娘の為ならえんやこらハロウィン。がんばってるお父さんたちと娘のツーショットハロウィン
するとそこには、沈んでいた彼女の心を震わせる感動の光景があった。
集めたキャンディを息子のために分けにきた子どもたち
そこに映っていたのは、がっかりして引き返す子どもたちの姿ではなかった。
入院してトリック オア トリートができないジェイコブ君のために、自分たちのキャンディの一部をシュミットさんの家のバケツに入れている子供たちの姿だったのだ。
それを目の当たりにしたエイミーさんは、地元メディアのABC 7 News Detroitにこう語っている。
愛情でいっぱいの光景に圧倒されました…しかも半分以上が私も知らない子どもだったんです
私はただ「息子が入院して、キャンディはありません、ごめんね」ってメモを残しただけなのに…
たくさんの子どもが我が家のバケツにキャンディを入れているのを見ました。こんなに思いやりのある子どもたちを育てた親御さんたちもにも感謝しています
本当に驚くべきことですよ。親の付き添いがなかった子まで、こんなに思いやりがある行動ができるなんて素晴らしいことです。
誰かのためを思ってその一歩を踏み出した子どもたちに感謝してます
こう語るエイミーさんは、11月5日から病院のジェイコブ君に付き添うことが決まっている。
6歳の少女も自主的にキャンディを置きに来ていた
なおハロウィンの夜、ジェイコブ君にキャンディをくれた子どもたちのグループはいくつもあり、メモを読んだその場で自分のキャンディを分けてくれた子どもいたそう。
その中の一人ミアちゃん(6歳)は、最初に父親と普通にトリック オア トリートを終えた後、ジェイムズ君のためにもう一度キャンディを集めに行ったという。
協力したミアちゃんの父親、ジェームズさんはこう語っている
娘は残念に思ったんですよ。ハロウィンにキャンディを食べられない子どもがいるのが嫌だったんです
一回目が終わった時、もう疲れたから座りたい、というから帰ってきて休んでたのに「パパ、もう一度出かけてもいい?」って言い出してもう一回行ったんです
そしたら今度はミアが「このキャンディは、このおうち(ジェイコブ君の家)に置いていきたい」と言ったんです。彼女が完全に自分で決めたことで、私も感動しました
「思いやりのある子どもたちに感動」の声
子どもたちのやさしい行動に思わずほろり。それにわが子のことが心配であろうエイミーさんもまた、日ごろから近所の子どもたちを思いやり、彼らのやさしさに気づくだけでなく、その親たちにも感謝ができるやさしい人なのだろう。
来年はジェイコブ君と一緒にふたたび楽しいハロウィンが過ごせますように。
このエピソードはまもなくメディアで報じられ、海外ユーザーからはこんなコメントが。思いがけないやさしさに触れたシュミットさん同様、みんな心がほっこりしたようだよ。
・こんなに思いやりのある子どもたちがいるなんて感動したよ
・親たちの教育が素晴らしい
・私も何か良いことがしたくなっちゃたな
・ハロウィンの本当の意味を教えてくれるエピソードですね
・涙が出ました。とても良い子どもたちです
・やさしさに心が温まりました
・こういうのがもっと増えたらいいな
・子どもたちも親たちも両方いいね
References: Kids Leave Halloween Candy on Doorstep After Noticing Sign About Son’s Hospitalization, Leaving Family ‘Overwhelmed’[https://www.goodnewsnetwork.org/kids-leave-halloween-candy-on-doorstep-after-noticing-sign-about-sons-hospitalization-leaving-family-overwhelmed/] / 'It's overwhelming.' Kids leave candy for family on Halloween after noticing sign about son's hospitalization[https://www.wxyz.com/news/its-overwhelming-kids-leave-candy-for-family-on-halloween-after-noticing-sign-about-sons-hospitalization]
コメント