華字メディアの日本華僑報はこのほど、「日本の学校における失われた姿といじめの影」と題する文章を掲載した。
文章は、文部科学省がこのほど発表した2023年の全国の小中学校における不登校の児童・生徒の数が34万6482人と過去最多になったことに言及。「彼らは学校における『見えない人』であり、学校から脱出することを選んだ子どもたち。彼らは家の隅に縮こまり、青春と活力から遠ざかっている」とし、「学校生活の平凡さが彼らの情熱をかき消してしまったのか、それとも孤独感と抑圧により逃げることを選択したのか、もしかしたらその両方かもしれない」と論じた。
そして、「このリズムが速く、ストレスが多い社会の中で、子どもたちの心は往々にして無視され、彼らのニーズと感情は大人の世界の忙しさの中に埋没していく」とし、「学校が知識を得る場所からストレスの源になった時、学習が楽しみの追求ではなく重い負担になった時、子どもたちがする選択は現在の教育環境への無言の抗議かもしれない」と述べた。
また、「いじめは学校生活の中の陰にある腫瘍のように、静かに日本の子どもたちの心を侵食している」とし、「(小中高校でのいじめ認知件数の)73万2568件というのはただの数字ではなく、その背後に無数の子どもたちの涙と恐怖があり、彼らの学校生活への憧れが容赦なく打ち砕かれた残酷な現実がある」と言及。そのうち1306件が重大事態とされたことについて、「『日本の教育は一体何を間違えたのか』と振り返らざるを得ない」とした。
文章は、これを「他山の石」とし、「教育とは長期にわたる難しい任務であり、一人ひとりの努力が必要になる。現状に満足してはいけないし、ましてや存在する問題に目をつぶることなどあってはならない」と指摘。「より開放的な心理、より実務的な行動で、教育改革を推進すべき。そうしてこそ、子どもたちが太陽の下で楽しく成長し、知識の海で自由に飛び回り、夢への道を果敢に前進できるより良い未来を想像することができるのである」と結んだ。(翻訳・編集/北田)
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