フィリピン、セブ島のビーチに最近、大量のイワシが押し寄せ、浅瀬には興奮した地元民や観光客が網や袋を手にして集まった。当時の様子を捉えた動画とともに、米ニュースメディア『USA Today』などが伝えた。
ダイバーの聖地とも呼ばれるセブ島のモアルボアルは、海中で数百万匹のイワシ(サーディン)が一斉に泳ぐ「サーディンラン」が見られたり、ウミガメと一緒に泳げることで知られている。
そんなモアルボアルのパナグサマビーチ(Panagsama)の浅瀬にイワシの大群が押し寄せ、当時のビーチの様子を捉えた動画がSNSで注目された。
先月初め、たまたま家族でプライベートビーチに来ていたフレデリックさん(Frederick)は、膝ほどの浅瀬に集まる小さなイワシの群れを見て大騒ぎし、当時のことをこう述べた。
「あんなに大群が押し寄せるなんて本当に驚いたよ。面白いことに、みんなが海の恵みを楽しもうと夢中になっていたね。」
当時の動画では、家族らがイワシをザルですくったり、まるでイワシのお風呂に入っているかのようにして遊んでいたり、イワシに埋もれるように浅瀬で寝ころんだりする姿が映っており、彼らの興奮ぶりが伝わってきた。
また今月3日、同じビーチでイワシの大群を撮影したダイアンさん(Diane)は、「夫が朝5時に目を覚まし、ビーチに大勢の人たちが集まっているのを見て、地元の人に理由を聞いたところ『みんなイワシの群れを待っているんだ』と教えてくれたの」と語った。
ダイアンさんがTikTokに投稿した動画では、浅瀬に押し寄せたイワシが勢いよく飛び跳ねている様子が確認でき、集まった人々がバケツやネットでイワシをすくったり、手ですくって岸に上げたりする様子が映し出されていた。
イワシがこれほど大量に浅瀬に集まった理由は不明だが、地元当局は「最近通過した台風が原因かもしれない」と推測している。ほかにも専門家らは、「プランクトンを追って浅瀬に入り込んだ」「大きな魚に追われて浅瀬に逃げた」「ビーチリゾートの光に引き寄せられた」「海水温や波の変化が影響した可能性がある」など、さまざまな説を語っている。
ちなみに昨年2月にはメキシコ湾で、マグロを追っていた漁師の男性が、海面近くに浮上した魚の群れ“ナブラ”を目撃して全速力で船を進めた。ところが群れはマグロではなく数百匹のサメで、当時の動画が話題となっていた。
画像は『What’s the Jam 「Bizarre moment thousands of sardines soar out of sea – as locals try to catch their dinner」(Picture: Jam Press)』『USA Today 「Massive sardine invasion is a ‘shocking’ sight for beachgoers」』『WooGlobe YouTube「Unbelievably humongous number of fish wash up on shore at the same time」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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