タレントで実業家の紗栄子が、自身のYouTubeチャンネルで大きな注目を集めたイギリスVlogの裏話を披露し、ヒットコンテンツとなった理由に言及した。紗栄子の裏話とヒット動画から、YouTubeでヒットする動画の秘訣を紐解いてみたい。

参考:【写真】16歳の愛息 紗栄子と仲睦まじく相合傘も

 2020年9月に開設されたYouTubeチャンネル「Sae Channel  / 紗栄子Official」は、テレビや雑誌ではみられない紗栄子の素の様子が発信されているチャンネル。往年のファンをはじめとした幅広い世代に支持を集めており、登録者数40.9万人を記録している(2024年11月10日時点)。

 そのなかでも8月16日に投稿した「プライベートすぎる親子の会話【ロンドンvlog】」は、再生数約122万回を記録。同動画はイギリスに留学している16歳の愛息と過ごした様子を収めたもので、同チャンネルトップ5に入るヒットコンテンツになっている。動画では息子との朝食中に、「なるべく朝ご飯をしっかり食べるようにしてください。分かった?」という、世界中の母親が口にしているだろうフレーズが登場。外出時には雨が降っていたため、息子と相合傘をしたところ、息子から「そんなにベッタリくっつかないで」という思春期の子どもならではの言葉も。さらに「ママの好きなところ5つ」という紗栄子のリクエストには、「もういいって!こういうの」と若干面倒くさがる息子とのやり取りが含まれ、紗栄子親子のプライベートが垣間見られる。

 11月5日に投稿したデジタルタトゥーやアンチなどの問題を抱えるSNSとの向き合い方についてトークする動画では、そのロンドンVlog動画について言及。高い再生数を叩き出した動画について、「マジ全部ブスだったから」という理由で「私的には全NG」だったと暴露している。カメラのアングルが下から上に向けられていたため、納得のいく写りではなかったようで、「それ全部伝えたのに、誰でも見れる場所にアップロードしたのはデジタルタトゥーじゃないですか」とYouTube担当者に笑いながらクレームを入れているのだ。一方で、紗栄子の言葉にスタッフからは、「ロンドンVlogにおいてのベストは(動画を世に)出すだった」という意見が。さらに「あの1本で(登録者が)1500人くらい増えた」と、たった1本の動画で登録者数がすごく増えたという衝撃の事実が明かされている。

 では、なぜあのVlog動画に大きな反響が集まったのか。視聴者のコメントをみると、「親子のリアルな会話がうちと一緒」「普通の親子なんだーって感動」と、一流芸能人というイメージの強い紗栄子の“母の顔”に共感が集まっていることが読み取れる。普段は購入品やスキンケアの紹介動画に注目が集まる同チャンネルだが、そのなかでもイギリスVlogは「全部大好きな動画だけど、今回のは1番最高」「神回」といった声も多数。紗栄子自身は映えずに不甲斐ない仕上がりだっただろうが、それ以上に飾らない、素の様子を出した結果、見事ヒットに繋がったと考えられる。

 日々YouTubeに投稿される動画は、確固たるブランディングでユニークな企画が特徴のものから、トレンドを意識したものなどその内容はさまざま。ジャンルやコンテンツによってもヒットする要因は変わってくるが、そのなかでとくに日常を切り取ったVlogは、単純な面白さ以上に人となりに注目が集まりやすい傾向がある。紗栄子と息子のやり取りを収めたイギリスVlogを振り返ると、ほかの動画に比べ、紗栄子の人となりが伝わる“リアル”が詰まっていたように感じられる。今回のヒットは、紗栄子のリアルが多くの共感を呼び、大ヒットに繋がったといえるだろう。

(文=せきぐちゆみ)

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