今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『こんなタマゴご見たことない!? スケスケタマゴ&黄身と白身が逆転したゆでタマゴを作って食べたら、ひどい目にあった【ゆっくり】【サイエンスクッキング #10】』というしうさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
みなさんもよく食べているであろう──たまご。 ちょっとした手間をかけると不思議なたまごに変身しちゃうのです! カラのないスケスケたまご&黄身と白身が逆転したゆでたまごを作って食べてみたぞ!
投稿者のしうさんが、科学の力で不思議な卵を2種作ります。まずは殻の無いスケルトン、つまり薄皮だけに包まれた卵作りに挑戦。
方法は卵を酢に漬けるだけです。
すると卵の周りに気泡が浮かんできました。
卵の殻は主に炭酸カルシウムで出来ています。酢の成分である酢酸と反応することで、酢酸カルシウムと水と二酸化炭素に分解されるとのこと。つまり、この気泡は二酸化炭素だそうです。
卵の変化をタイムラプス映像にまとめたしうさん。1分ごとに撮影しています。
どんどん泡を出して溶ける卵の殻。汚れのようなものが浮いてきて、しうさんは酢を入れ替えました。入れ替える方が反応が早く進むそうです。
20時間も後半になると卵の殻が溶け始めます。表面を優しく洗うと表面の殻を流すことも出来るのですが、しうさんは酢の力だけで溶かすことに。さらに酢を入れ替えて待ちます。
丸2日かけて、スケルトンたまごが完成!
綺麗に薄皮だけの状態になっています。
取り出すと大きさの違いがはっきり。ぷるんぷるんになった卵は、卵殻膜を通して水分などが浸透しているそうです。すごく割れやすいのだとか。
酢の色も浸透しているので中身が見えにくいのですが、光で照らすと黄身が確認できます。酢酸を使うともっとスケルトンになるとのこと。
次は黄身と白身が逆転したゆでたまごを作ります。割れないようラップで包んだ卵をストッキングに入れ、ストッキングの片方は結び、もう片方は結束バンドで中央に止めました。
懐中電灯で照らすと黄身が透けて見える卵ですが、ストッキングに入れて回転を続けているとブチッと音がします。ここで卵を懐中電灯で照らしたところ、全体が赤っぽくなっているのがわかりました。
生卵の断面図を見ると、卵黄膜に包まれた黄身と白身に分かれています。遠心力で卵黄膜が破れると、卵黄は水溶性卵白と混じるのですが、濃厚卵白とはすぐには混ざりません。そのため転がすと比重の違いで白身が中央になり、さらに転がしながら茹でることで逆転たまごになるそうです。
というわけで、10分ゆでたあと5分冷水に漬けた卵です。
殻をむいて中をカットしたところ、黄身が外側に、白身が内側になっています。成功です!
実験はいずれも成功となりました。
サイエンスクッキングでは毒物ではない限り食べるのがルールとのこと。スケルトンたまごは薄皮をナイフで破って目玉焼きにすることにしました。
酢を交換しながら漬けたとはいえ、雑菌が繁殖している可能性があるため皆様は真似して食べないようお願い致します。
こうして出来上がったのがスケルトンたまごの目玉焼きと逆転ゆでたまごのセットです。
「美味しくない」としうさん。普通のゆでたまごと変わらないかと思いきや、黄身の風味が薄くなりボソボソ感が際立っているそうです。
こちらはとにかく酸っぱい。酸っぱすぎて耳が痛くなったそうです。
残ったスケルトンたまごは、卵黄に塩少々と油と酢少々を加えてマヨネーズにしました。卵黄に含まれるレシチンが酢と油を乳化させるそうです。
これで逆転ゆでたまごも美味しく食べることができました。それでも、普通のゆでたまごの方が断然美味しいとのことです。
科学の力を使った2種の不思議たまごとその料理。しうさんによる解説の詳細や殻を溶かしていく様子のタイムラプス映像に興味を持たれた方はどうぞ動画をご覧ください。
視聴者のコメント
・えー、そんなに変わるものなのか
・何でも実際やってみないとわからんもんだなぁ
・そりゃあすっぺぇでしょ
・本当にマヨネーズになるんだ
・闇ィ!でオチにするんじゃなくてリカバリーするのが実にサイエンス
・酢たまごが無駄にならなくて良かた
▼動画はこちらから視聴できます▼
『こんなタマゴご見たことない!? スケスケタマゴ&黄身と白身が逆転したゆでタマゴを作って食べたら、ひどい目にあった【ゆっくり】【サイエンスクッキング #10】』
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