日本では昭和の時代にテレビCMなどに出演し、大人気だったエリマキトカゲだが、Z世代の人は知っているだろうか?

 威嚇する時は、頭から首にあるエリマキのようなフリルをぶわっと広げ、自分よりも大きな相手に対しても立ち向かっていくその姿はかわいくもあり印象的だ。

 オーストラリア爬虫類らしき生き物の姿を見かけた男性が近づいていった。その生き物こそがエリマキトカゲ

 「なんだよ、こっちくんな!」とばかりにフリルを広げて男性を追いかけ、体をよじ登ってきたのだ。

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エリマキトカゲの、こっちくんなキシャー!

 オーストラリアの荒野を探索中の男性グループが撮影した映像により、再びエリマキトカゲに脚光が集まりそうだ。

 男性は、砂利道のようなところにいた見たこともない生物に気が付き近づいていった。これがエリマキトカゲだったのだ。

 エリマキトカゲは毒こそ持っていないが、相手をひるませる威力は絶大だ。驚いた男性が後ずさりすると首元のフリルを広げて追いかけてきた。

 こっちくんなニンゲン!おいらは強いんだからもぅ!ってな具合だ。

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 さらに人間をおじけづかせるために、その体に登り始めたのだ。もちろんフリルはマックス状態で、大きく口をあけながら。

 そうして背中まで登りつめると、撮影しているもう1人の男性に向かって威嚇しはじめた。

 何かいいたいことたくさんありそう。それをすべて聞くまで許してくれなさそう。エリマキトカゲにロックオンされたら、何人たりとも逃れることはできないのだ。

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 とは言え、この技はポケモン的には「おどろかす」だ。相手を驚かしてひるませる技であり、命中率は100%だが、威力はそれほどでもない。

 毒を注入するといった技ももっていないので、相手が人間の場合には、逆にかわいいと愛でられてしまう難点もある。

 結局このエリマキトカゲは「今日はこれくらいでかんべんしてやるわ」と、そそくさと二足歩きで小走りに去っていったのだ。

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 エリマキトカゲは、オーストラリア北部とパプアニューギニアの森林地帯に生息しており、首の周りにある大きなフリル状の皮膚が特徴だ。

 このフリルを広げることで大きく見せ、敵を威嚇する効果がある。だが、この威嚇攻撃が効かないと分かった場合は、二足立ちになり、後ろ脚だけで走って逃げる行動を見せる。このユニークな移動方法は、敵の注意をそらす役割も果たしているという。

 全長は70~90cmほどだが、その約3分の2は尾である。体色は茶色や灰色を基調としており、生息地の環境に応じてカモフラージュ効果を持つ。

 主に昆虫や小型の無脊椎動物を食べる。昼行性で樹上で生活しており、1日の90%以上を木の上で過ごすという。

 この動画が投稿されると「まさにオンリーオーストラリア」という声が上がる一方で、「エリマキトカゲは毒はないけど噛まれると結構痛いよ」といった声が上がった。

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エリマキトカゲによじ登られた男性は他にも

 この動画が話題となる数日前も、似たような動画がInstagramに投稿されていた。エンゾ・セマスコビッシュさんがオーストラリアで撮影したものだ。

 とっさにエンゾさんも後ずさりしたが、やはりエリマキトカゲに体をよじ登られてしまった。といってもその個体も登りつめたらたちまち退却。

 秒でころあいを見計らったのか、気が済んだのか、ぴょんぴょん走りで逃げ去るところまで同じだ。

 まさしく同じシチュエーション。オーストラリアエリマキトカゲに遭遇するとこんなご褒美があるなんてうらやましい。

 私も野生のエリマキトカゲによじ登られたいわー。走り去る姿も超絶キュートだわー。

 ということで、1984年三菱・ミラージュ(2代目)がエリマキトカゲを起用したCMを追加で置いておくね。

 ミラージとエリマキトカゲの関係性がいまいちよくわかんないけども。

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