この記事をまとめると
■クルマのメーターパネルに並ぶ警告灯は種類が増えている
■意味のわかりにくいピクトグラムも少なくない
■色の違いによって緊急性が異なるので点灯時は説明書をチェックしよう
警告灯ってなにがモチーフ?
クルマのメーターパネルのなかにずらりと並ぶ警告灯。走行中は点灯・点滅しないことが前提なので、じっくり見たことはないかもしれないが、クルマの進化に従って、種類も徐々に増えてきていて、けっこう新顔も登場している。
そんな警告灯のなかで、説明されれば意味はわかるけど、なぜこんなピクトグラム(案内記号)になったのか? と気になるものをいくつかピックアップしてみよう。
●丸に亀のマーク:出力制限表示灯
これは出力制限表示灯。ハイブリッド車やEVの駆動用バッテリーの残量が極端に少ないときや、異常な低温・高温状態にあるときに点灯する警告灯。
この亀マークが点灯すると、最大電力が制限されるため、アクセルペダルを踏んでも車速が上がらなくなることがある。点灯したときは、駆動用バッテリーを充電する必要があるのだが、亀マークというのはちょっと謎?
●クルマに大きく「!」を重ねたもの:ハイブリッドシステム異常警告灯
警告灯には「!」、つまり「感嘆符」「エクスクラメーションマーク」を用いたものが多いのだが、これはいくらなんでも大雑把すぎるのでは!?
この警告灯は、ハイブリッドシステム異常警告灯。モーターや高電圧システムなどに異常が発生すると点灯するもの。点灯したときは、すみやかに安全な場所に停車し、ディーラーへ連絡を。
●三角に「!」:マスターウォーニング
もうひとつ「!」系を紹介。これはマスターウォーニング。各システムに異常が発生すると、点灯・点滅するもので、マルチインフォメーションディスプレイ内に警告メッセージが表示されるときに同時に点灯することが多い。点灯した場合、警告メッセージを確認し、それぞれの対処方法に従うこと。
これが点灯したら、それこそビックリ!
ひと目見ただけでは意味不明なアイコンも
●排出ガス浄化装置警告灯
ひと目では絶対に意味がわからない警告灯がこれ。触媒システムのエラーを警告するランプで、点灯したら直ちに整備工場で点検を。
説明されれば、「排気ガス+フィルター(触媒)」を表していることがわかるが、これはなかなかの難問だ。排気温警告灯も温泉マークの親戚のようで、クルマに詳しくない人にはわかりづらい。
●油圧警告灯
これは古くからある警告灯で油圧低下を知らせるもの。油圧の低下はエンジンブローに直結するので、点灯したらすぐにエンジンを止めて、エンジンオイルの量をチェック。
それにしても、このイラストは、アラジンの魔法のランプか、病人用の「吸い飲み」、あるいは尿瓶(しびん)にしか見えないが……。もう少しオイルジョッキに似せたデザインにするべきだったのでは?
●エンジン警告灯
これも伝統ある警告灯だが、若い人はこの図を見て「エンジン」だと認識できるだろうか? 左のプロペラのようなものは、冷却ファンだと理解しても、上部のヘリコプターの羽のような図は、おそらくキャブレター時代のクルマに見られた、円形の大きなエアクリーナーを模式化したもの。
これはエンジンまたはトランスミッションシステムに異常があるときに点灯する。
●LEDヘッドランプ警告灯
LED ヘッドランプに異常があるときに点灯するLEDヘッドランプ警告灯。
これも「!」シリーズだが、このマークとライトを連想するのは、なかなか容易ではない。
●そのほか
ホンダのトランスミッション警告灯はかなりわかりづらい。オイル交換などメンテナンス時期になると点灯する「スパナのマーク」も親切なんだか不親切なんだか……。
もっと身近なところでは、「ハイビーム表示灯」のことを、ロケットや弾丸、青いイカに見えている人も!?
ちなみに警告灯は「赤色=危険」「黄色=注意」(緑色は安全)を知らせるものなので。赤い警告灯が点いたらすぐに走行をやめて、レスキューを頼む。黄色ならなるべく早く、ディーラーや整備工場に相談を。
いずれも、そのまま放置しているのは危険なので、プロの指示を仰ぐことが肝心。
また、それぞれの警告灯の意味は、取扱説明書に詳しく書いてあるので、点灯・点滅したときは、取扱説明書を開いて、対処法を確認しよう。
コメント