ソーシャルレイプとは、SNSの投稿によって、強制的・無意識的・自然発生的に友人・知人に精神的なダメージを与えることです。大学生の多くは社会人としての成功を掴んでおらず、ソーシャルレイプは自己承認欲求を満たす手段の1つになっています。

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ややこしい点は、加害者となっている本人は、投稿している時点で友人や知人を傷つけていると思っていないということです。

何も知らない学生からすれば、レイプした側とされた側は、楽しく食事をしていたり、打ち合わせを仲良くしているように見えます。レイプの被害が可視化されないことがさらなる不快や嫌悪や恐怖を与えるのです。

■自分撮りナルシストよりも残酷なソーシャルレイパー

自分撮りナルシストは自己愛を正直に出しています。投稿しているこちらもキャラクターがわかりやすく、受け入れやすいんです。

一方、ソーシャルレイプとは、自己愛を満たすための投稿に友人や知り合いを巻き込んでいきます。

そして、本人は相手が傷ついたと思っていません。本人が自身を過大評価していれば、一緒に映ったことを相手が喜んでいるとすら思っています。さらには投稿によって手助けをしたと勘違いすることもあります。

ソーシャルレイパーは、自己愛の表現が陰湿で、友人や知人がそれに付き合わされるため、癖っぽく、自分撮りナルシストなんかよりもずっと居心地の悪さを感じるのです。

■ソーシャルレイパーの特徴

フェイスブックにおけるソーシャルレイパ―の投稿は……

・友人のタグ付けを好む

・チェックインしたがる

・文章がシンプルかつ定型化されている

・感情表現が薄い

・投稿頻度が多い

という特徴があります。

タグ付け、チェックインをしたがるというのは、情報発信に固執していることが伺えます。

投稿頻度が高いということは、自己承認欲求をSNSで満たしたいと考えています。プライベートや仕事で心が満たされており、本当に忙しければ、投稿はおのずと安定してくるはずです。

■被害者の事例


<投稿の本質>

・彼女は写真の撮影、タグ付けを許可していない

・複数人数いるのに二人でいるような投稿にしている

・イベントは挨拶程度であまり話していない

・メッセージで「告知しておいたよ!」と言われた

これは実際のさまざまな被害者の声をもとに内容をミックスしています。本当にお食事というか、ソーシャルレイパーにパクッと食べられてしまいましたね。

■結局、自己承認に飢えている大学生は、小さく多く投稿してしまう

ソーシャルレイパーにとって、「投稿→いいね」というのは麻薬を打ってトリップ状態に入るのと一緒です。

なので、トリップ状態が終わると、また投稿をしたくなります。終いには事実だけではもの足りなくなり、嘘が加わることになります。

相手が嘘を事実と思い、他人に拡散していく可能性もあります。

ソーシャルメディア上の機能は、人間でいう口や手や足などの身体と同じと言えるかもしれません。

投稿の機能がいくら自由に使えるからといって、極端な投稿は、人間でいう自分の口で相手を考えずに喋り続けることと同じです。

タグ付けという機能は、お互いの自己レベルが同じで、志が同じであれば、人間でいう握手になるでしょう。

でも、一緒に映りたくないのであれば、人間でいうところのビンタになるでしょう。

そうやってソーシャル上の機能を駆使しているように見える人が、実は自分の身体で相手をボコボコにしていたという事態に陥ってしまうのです。

あなたの身近にもソーシャルレイパーがいるかもしれません。ソーシャルレイプにご用心。

文・谷洋二郎

著書『爆笑ピクト-5秒で読めるおもしろ雑貨的イラスト』『アイノコトバ』『確実に稼げるLINEスタンプ 副業入門』。多くの専門家との取材を通し、自己啓発心理学、恋愛術などの幅広い分野に精通している。