今をさかのぼること34年前の1981年オランダで電話の発明100周年を記念して、”2000年に登場する未来の電話” のデザインを募集したコンテストが大々的に開催された。

 13~15歳、16~18歳、19~25歳という年齢枠が設けられ、各カテゴリーの優勝者にはNASAケネディ宇宙センターがあることで知られる米ケープ・カナベラルへの旅行が贈られ、その他の優秀作品も、『ようこそ、未来へ(Hello, this is the future)』という本に掲載されるという熱の入りようだった。

 そして2015年、当時の未来よりその先を生きる我々は、先人たちの妄想力がどれくらい未来を予測できていたのかを知ることができるのである。我々は彼らの夢を裏切ってはいないだろうか?彼らの期待する未来を作れているのだろうか?

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 ちなみに、『ようこそ、未来へ(Hello, this is the future)』という本は、今では非常に入手困難であるお宝だそうだ。この本の中から、当時の人たちが思い描いた未来の電話を見てみることにしよう。

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ウォッチ-O-フォン”は時間のほか、計算機とストップウォッチ機能も搭載

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未来の電話はディスプレイを標準装備。いきなり顔を見られると困るから、表示をオフにするボタンがある

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電話-キャッシュカード-計算機-財布

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“COMP.STIFTフォン:
コンピューター・スペース・テレフォン・インターネーション・フォー・テレコミュニケーション”

「主な狙いは通話を簡便化することだが、特に障害者の使い勝手にも配慮している。聴覚障害者用に文字がリアルタイムで表示されるほか、視覚障害者が触って判るようボタンが出っ張っている。チェスやチェッカーで遊べる機能も搭載し、テレビ電話としても利用できる。複数の”地域”に分けられた地図が備わっており、例えばニューヨークへ電話する際には、専用のペンで地域17に触れればいい。地域の下にはチップが搭載されており、衛星を経由してニューヨークへ接続することができる。後は相手先の電話番号をダイアルするだけだ。プライベートな電話用にイヤホンが付属されるほか、アラーム機能やテープレーコーダーも内蔵」

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2000年には小指にマイクが、親指に受話器が内蔵され。手自体がアンテナの役割を果たす。電話番号をダイヤルする必要などもはやない。ただそれを口にすれば、アンテナが通話者をコンピューターユニットに接続し、通話を開始する。電話への着信は親指の振動で感知できる!

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未来の世界では、電話に電子回路上のアジェンダが備わる

 これらは海外掲示板redditに取り上げられていたものだが、この未来予想図を見た2015年の人々の反応はというと・・・

▼「おい9枚目、それじゃただのブリキの缶じゃないか…」、「いえ、お客様、ただの缶ではございません。これは”最新”の缶でございます」

 ⇒これって、2000年問題に言及したものだな。テクノロジーが崩壊して、糸電話で話さなくちゃいけなくなったってわけだろ?

 ⇒2000年には核戦争で石器時代に逆戻りっていう、当時流布していた恐怖について述べているんじゃないかな。

▼完全に正しいヤツがいたら、コンペは台無しだったな。「何これ? ただの黒い長方形を描いただけじゃん!?」みたいにさ。(スマホのこと)

 ⇒いや、2000年じゃまだ発売されてない。その数年後だ。

▼5枚目はビンゴだな。

 ⇒キーにアルファベットが使われている所が凄過ぎ…

 ⇒デザイナーはタイムトラベラーに違いない。

 ⇒12枚目もかなり近いぞ。

▼当時の人が描いた未来的なものって今とは大違いだな。

 ⇒確かに何でこんなに馬鹿でかいデザインなのかね? 80年代でさえ、もっと小型化されていたでしょ。

 ⇒だからオイラは2010年代が好きなのさ。

 1981年といえば日本だとファクシミリ通信網サービス開始された年でもある。また日本電信電話公社の民営化が動き出した時期でもある。更に携帯電話となるとまだ先のことで、日本で初めて登場した携帯電話機は、1985年9月にNTTレンタルを開始した「ショルダーホン」の100型である。

 当時はもうほんと、待ち合わせに遅れると会えなかったり、会えない時間が愛育てたり育てなかったり、テレフォンボックスでハッとしてグっときたり(ふるっ)、まあそんな時代でもあったわけなんだ。

 ということで今の時代の人の義務としては、2050年あたりに実現しそうな未来予測をして、未来の人に微笑みをもたらすという仕事にとりかからなきゃなんだ。こうやって伝統は受け継がれていくんだね。(いやちが・・・)

References: Imgur.com[https://imgur.com/a/99sfm]

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