MLBへのステップアップを果たした佐々木。(C)Getty Images

 ついに“令和の怪物”が野球の本場での新天地を決めた。今オフにロッテからポスティングシステムを利用し、その去就が国際的な関心事となっていた佐々木朗希1月17日(現地時間)にドジャースとマイナー契約を結んだ。

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 23歳の若さで自身の夢を追った佐々木を巡り、米球界は沸き立った。契約金や年俸などの総額が制限され、マイナー契約しか結べない「25歳ルール」の対象となり、獲得に膨大な資金を必要としないため、争奪戦には30球団未満20球団以上のチームが参戦。今オフはブレイク・スネルやコービン・バーンズなど大物投手のFAが目立った中で、話題性には事欠かなかった。

 もっとも、21年にNPBでプロキャリアをスタートさせて以来、佐々木は規定投球回を超えた経験はない。つまり1年を通して先発ローテーションを守り抜いたことがないわけである。無論、彼の成長を慎重に促そうとしたロッテの育成方針によるところも大きいが、中4日での登板も当然となるメジャーリーグだけに、体力面は小さくない不安材料でもある。

 ただ、実際に対峙した経験を持つスラッガーからすれば、体力的な不安は杞憂なものなのかもしれない。ドジャース入りが世間の耳目を集める中、自身のXで「間違いなくMLBで怪物になる」と断言したのは、元西武の助っ人であるブライアン・オグレディだ。

 NPBでのプレー期間は、わずか1年(22年シーズン)と決して長くはない。それでもMLBで3球団を渡り歩いた経験を持つオグレディは、打席で“怪物”と対峙した際の感想を記した。

「日本でプレーしていた時、俺はヤマモト、センガ、そしてロウキと何度か対戦をした。その中で俺にとってはロウキが一番手強かった。対戦前から彼がハードな球を投げることは知っていたけど、それでも『ずるい』と感じたよ」

 さらに「彼と対戦したのは千葉だけだった」と振り返ったオグレディは、こうも続けている。

「長身で大柄な体格からゾーン内にスプリットを落としてくる。あれは打者の目からボールを見るには非常に厳しいコースなんだ。彼は間違いなくMLBでも怪物になる」

 果たして、佐々木は「世界最高峰」と言われる舞台でいかに飛躍を遂げていくのか。その成長はお茶の間を賑わせそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

佐々木朗希の“懸念材料”も問題はなし 元NPB助っ人が指摘した怪物の凄み「俺にとってはロウキが一番手強かった」