【写真・画像】 1枚目

 将棋の第18回朝日杯将棋オープン戦の本戦トーナメント1月19日名古屋市の「ポートメッセなごや」で行われ、藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)が阿久津主税八段(42)に91手で勝利。2期ぶり5度目の優勝に向けて、初戦突破を決めた。午後2時から予定されている2回戦では、丸山忠久九段(54)対 服部慎一郎六段(25)戦の勝者と対戦する。

【映像】藤井竜王・名人が2回戦進出

 優勝経験者同士の注目の一戦は、藤井竜王・名人が勝利を飾った。振り駒で藤井竜王・名人の先手となると、戦型は横歩取りの出だしに。互いに慎重に読みを入れ、中盤戦で藤井竜王・名人の秒読みが始まった。じりじりとした戦いの中で阿久津八段が主導権を握ったかと見られていたが、強気の応酬の中で藤井竜王・名人が形勢を押し戻してみせた。

 流れをつかんだ藤井竜王・名人は、緩急自在の指し回しで阿久津八段を圧倒。後手からの猛攻を冷静に対応してリードを拡大させると、2枚の角をつなげて後手玉を包囲。最後まで正確に押し切って勝利を飾った。

 勝利した藤井竜王・名人は「2年前と同じ横歩取りに進み、お互い飛車交換で竜を作り合う展開となったが、2筋から手を作られてしまい苦しくしてしまったと思っていた。中盤でバランスをとることができなかったのは課題が残る。午後も対局できることになったので、精一杯頑張りたい」とコメント。一方、阿久津八段は「藤井さんの地元ということでアウェイ感もあった。チャンスをまとめきることができなかったのは今の自分の実力。公開対局は楽しい時間だった」と振り返っていた。

 藤井竜王・名人は、今期の朝日杯で2年ぶり5回目の優勝を目指す。V5を達成した場合、羽生善治九段(54)が持つ最多5回の優勝記録に並ぶことになる。午後2時から予定されている2回戦では、準決勝進出をかけて丸山九段ー服部六段戦の勝者と対戦する。

朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。前年の第17回優勝者は永瀬拓矢九段。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

藤井聡太竜王・名人がベスト8進出 初戦で第2回優勝者の阿久津主税八段に勝利 午後2時から2回戦/将棋・朝日杯