
「ハリー・ポッター」シリーズや「トムとジェリー」シリーズなど、世界的な有名作品を数多く配給するワーナー・ブラザース(通称:WB)。1月1日より、動画配信サービス・Huluでは一部のWB作品がレンタル配信から見放題配信へと変更された。本記事では、その中でもおすすめの4作品について、あらすじや見どころを紹介していく。
【写真】トム・クルーズやブラッド・ピットらが出演する映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
まず紹介するのは、映画史上最も鮮烈かつエンターテイメント性に富んでいると言われるカンフー映画「燃えよドラゴン」(1973年公開)。言わずと知れたブルース・リーの最高傑作である本作は、香港裏社会を支配するハン(シー・キエン)主催の武術トーナメントが舞台だ。過去にハンの手下に姉を殺されたことで復讐に燃えていたリー(ブルース・リー)が、秘密情報局の承諾を得て単身でトーナメントに参加を決める――。
本作の見どころは、“伝説のアクションスター”ことブルース・リーのアクションシーンだろう。彼は「ドラゴン危機一発」で主演を務めて以来、自身によって演出されたアクションシーンを次々と繰り出し、世界中にカンフーブームを巻き起こした。本作においても、復讐に燃えるリーがヌンチャクを使いこなし圧倒的な武術で相手を一網打尽にしていく。彼の鍛え抜かれた肉体美にも注目だ。
また、洗練されたアクションはもちろんのこと、「考えるな、感じろ」などの名ゼリフも登場する。さらに若き日のサモ・ハン・キンポーやジャッキー・チェンの姿が見られるのも、見どころの一つとなっている。
■ヴァンパイアの孤独感や苦悩を幻想的に描いた「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
続いて紹介するのは、トム・クルーズやブラッド・ピットらが出演する映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994年公開)。物語の舞台はサンフランシスコ。18世紀末に最愛の妻を亡くし絶望の淵にいるルイ(ブラッド・ピット)の前に現れた、悪魔的美貌を持つヴァンパイアのレスタト(トム・クルーズ)。ルイは彼により“永遠の命”を与えられ、ともに世紀末の夜を彷徨う。しかし人の命を奪うことをいとわないレスタトに対し、ルイはまだ人間の心を捨てきれずに苦悩する。そんなある夜、母親の亡骸にすがる少女・クローディアと出会ったルイは、衝動的に彼女の命を奪ってしまう。クローディアをヴァンパイアの一族に迎えるために、新しい命を吹き込むレスタトだが――。
本作は、アン・ライスのベストセラー小説を、「クライング・ゲーム」などを手掛けるニール・ジョーダンが映画化した作品で、ルイが自身の半生をインタビューで語る、という手法で物語が展開していく。“永遠の命を生き続ける”というヴァンパイアの孤独や苦悩を、妖しくも美しい映像で幻想的に描いた一作だ。映画「トップガン」などで魅せる、どちらかというと“男くさい”イメージの強いトムが、本作では中性的で官能的な美しいヴァンパイア役を熱演している。
■スピルバーグ監督が壮大なスケールで描く感動作「カラーパープル」
「第58回 アカデミー賞」にて、作品賞を含む10部門11ノミネートという偉業を成し遂げたスティーブン・スピルバーグ監督の名作「カラーパープル」(1985年公開)も、Huluで見放題配信中。本作の主人公は、幼いながらに二人の子どもを出産した少女・セリー(ウーピー・ゴールドバーグ)。その後、横暴な男のもとに嫁いだセリーは召使い並みの扱いを受け、さらに心の支えだった妹も消息を断ったことで、辛い日々を送る。そんなある日、ブルース歌手のシャグ(マーガレット・エイヴリー)が訪れ、セリーは彼女を世話することに。シャグを通じて人の愛に初めて触れたセリーは、ようやく明るい未来を予感するのだが――。
ピューリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説を実写映画化した本作。スピルバーグ監督は、過酷な人生を歩む黒人姉妹の深い絆を壮大なスケールで描き、感動的なヒューマンドラマに仕上げている。また、「天使にラブ・ソングを…」でも知られるウーピー・ゴールドバーグの映画デビュー作でもあり、主人公を務めた彼女の演技は好評を博し、「第43回 ゴールデングローブ賞」では最優秀主演女優賞(ドラマ)を受賞した。
なお本作はファンテイジア・バリーノ主演で2023年にリメイクされ、ミュージカル映画として2024年2月に日本で公開されている。
■ティム・バートン監督×ジャック・ニコルソンによるSF超大作「マーズ・アタック!」
最後に紹介するのは、火星人の襲来を描いたSF映画「マーズ・アタック!」(1996年公開)。「ビートルジュース」「シザーハンズ」「アリス・イン・ワンダーランド」など、独特な世界観を描くティム・バートン監督による本作。ある時、突然火星からUFOが地球へと飛来。宇宙からの交信を受けたデイル米大統領(ジャック・ニコルソン)を中心に地球全体が歓迎ムードに包まれる中、地上に降り立った火星人はレーザー銃を乱射し、地球侵略攻撃を始める――。
本作の元ネタとなったのは、1960年代に子供向けに販売されたトレーディングカード「Mars Attacks!」だ。グロテスクな火星人の造形が当時子供たちの間で人気を博したが、保護者からの反発を受け販売中止に。この半ば“伝説”と言えるトレカのキャラたちが、グロテスクでリアルな残酷描写を映画としてよみがえらせたことで、コアなファンからカルト的な人気を得ている。また本作では、アメリカ合衆国大統領役と不動産王役として、一人二役を務めるジャック・ニコルソンの演技にも注目したい。
ちなみにHuluでは、今回取り上げた作品以外にも、「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」「オースティン・パワーズ:デラックス」「オースティン・パワーズ・ゴールド・メンバー」「デモリションマン」「太陽の帝国」「I am Sam アイ・アム・サム」「アイランド」「ジュピター」「ニンジャ・アサシン」「きみに読む物語」「ラン・オールナイト」「カリフォルニア・ダウン」といったWB作品の見放題配信を開始している。

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