マーベル・スタジオ最新作「キャプテン・アメリカブレイブ・ニュー・ワールド」が2月14日(金)より日米同時劇場公開される。本作で新たな“キャプテン・アメリカ”として登場するのは“ファルコン”としても知られるサム・ウィルソン。彼がなぜ“新キャップ”に選ばれたのか。これまでの活躍や、「アベンジャーズ/エンドゲーム」等で監督を務めたルッソ兄弟(アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ)の言葉なども参考に、その理由を紐解いていく。

【写真】大きな“翼”を広げたサムの姿に魅了される!

■超人的なパワーを持たないサムが“キャプテン・アメリカ”に!

キャプテン・アメリカブレイブ・ニュー・ワールド」の主人公は、初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースから最も信頼された“ファルコン”サム・ウィルソンだ。サムは「アベンジャーズ/エンドゲーム」(ディズニープラスで配信中)のラストでスティーブから大切な“盾”を託された。

元々は軍所属の一般兵士で、超人的なパワーを持たないサムは、スティーブが築き上げた正義の象徴“キャプテン・アメリカ”の重圧に葛藤。しかし実は誰よりもスティーブに通じる価値観と熱い思いを持ったヒーローだ。

キャプテン・アメリカウィンターソルジャー」で初登場したサムは、スティーブとの出会いをきっかけに人工の翼で空を舞うヒーロー“ファルコン”として戦いへ参戦。その後は全ての「アベンジャーズ」シリーズでスティーブと共に戦っており、敵から命を狙われるスティーブをかくまったり、アベンジャーズ内部が衝突した際もスティーブの味方についたりと、ピンチの際には必ず相棒として支えてきた。

「エンドゲーム」でスティーブが戦友であるサムに盾を受け継ぐラストシーンは2人の信頼関係を象徴する名場面であり、ファンを感涙させた。しかし、サムが新たなキャプテン・アメリカ選ばれたのは単に戦いを共にしてきたからだけではない。

■軍の任務中に相棒を亡くした過去と向き合う…

アンソニー・ルッソは「サムは戦争によって心に深い傷を負った人々を手助けすることに時間を使っており、キャプテン・アメリカと同じ価値観を持っています。だから彼が“キャプテン・アメリカ”に相応しいと感じたんです」と説明。サムは軍の任務中に相棒を亡くしており、その辛い過去と向き合いながら同じような経験をした退役軍人の心のケアを積極的に行ってきたのだ。

同じく戦場で親友を失ったスティーブは、戦争の残酷さを忘れず、傷ついた人たちに目を向けることも“キャプテン・アメリカ”に必要な要素だと考え、サムに盾を託したのだという。

ジョー・ルッソから見たサム・ウィルソン

また、ジョー・ルッソは「サムはMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の中で誰にも負けないくらい道徳的で正直な人物です。それも、スティーブに匹敵するレベルの誠実さです」とヒーローにとって欠かせない正義感が、誰よりも強いこともスティーブが信頼を寄せる要素だと説明。

生まれ持った特別な能力や超人的パワーがなくても、他のヒーローたちと共に戦い、どんな敵にも恐れず堂々とした態度で立ち向かう姿は、超人血清によって最強のパワーを手に入れる前から正義感で満ち溢れていたスティーブを想起させる。

長年スティーブを演じてきたクリスエヴァンスも過去に「いくつもの戦いでサムは自分の勇気と誠実さ、そして信頼に値する存在であることを証明してきました。彼の謙虚さがあの盾を持つためには必要なんです」と語っており、どんな時も驕らず正しいことを追求するサムだからこそ託せる役割なのだと明かしている。

スティーブの意思を継ぎ、自分にしか務まらない責任を果たすべく盾を受け取ったサム。これまでアベンジャーズの中心人物としてリーダーシップを発揮してきた“キャプテン・アメリカ”は、単なるひとりのヒーローに留まらず、アメリカの象徴でもあり、さらにはヒーローの象徴とさえ言える存在。

そんな“圧倒的な重み”を背負うことになった男の物語が描かれる「キャプテン・アメリカブレイブ・ニュー・ワールド」。アメリカ大統領・ロスが開く国際会議でテロ事件が発生。それをきっかけに生まれた各国の対立が、世界大戦の危機にまで発展してしまう。この混乱を食い止めようとする新キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンに、“赤いハルク”と化したロスが襲いかかる。だが、全ては仕組まれた陰謀だった――。究極の空中戦が繰り広げられるサスペンス・アクション大作が公開となる。

「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」よりサム・ウィルソン/(C) 2025 MARVEL.