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 メルセデスからフェラーリに移籍した元F1王者のルイス・ハミルトン(英国)が1月22日イタリアのフィオラノサーキットで初めてフェラーリのマシンをドライブした。2023年型の「SF23」で30周をこなした。F1では2007年のデビューから一貫してメルセデス製エンジンを搭載する車両を操っており、F1公式サイトなどによると「人生で最高の気分。初めてF1マシンをドライブしてから20年くらい経つが、その時と同じ感動を覚えた」と大はしゃぎした。

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 昨年のF1サンパウロGP(ブラジル)では故アイルトン・セナの愛車でホンダ製エンジンが搭載されたた1990年製のマクラーレンMP4/5Bをドライブしたことはあるが、それ以外で他社製エンジンのフォーミュラカーを駆ったのは2006年に参戦したルノー製のワンメークだったGP2(現F2)シリーズ以来とみられる。

 チャンピオン経験者がフェラーリに移籍したのは過去7人。うち跳ね馬でも王座に輝いたのは2人。54、55年にメルセデスでシリーズ連覇し、フェラーリに移った56年に3連覇を果たしたファン―マヌエル・ファンジオ(アルゼンチン)。ベネトンで94、95年と2年連続でタイトルを獲得したミハエル・シューマッハー(ドイツ)は、96年にフェラーリに加入。2000年から5連覇を成し遂げた。

 一方、戴冠できなかったのは5人。初代F1世界チャンピオン1952年に加入したジュゼッペ・ファリーナ(イタリア)は新天地では1勝どまり。89年にマクラーレンで3度目のF1タイトルを手にしたアラン・プロストフランス)は90年に移籍したフェラーリでは惜しくもランク2位だった。

 ルノーで2005、06年と世界王者となったフェルナンド・アロンソスペイン)、レッドブルで2000年から4年連続でシリーズを制したセバスチャン・ベッテルドイツ)もタイトルには手が届かなかった。なお、マリオアンドレッティ(米国)については1978年ロータスでF1王者となり、82年に両足骨折でシリーズ終盤2戦を欠場したディディエ・ピローニの代役で出場した。フェラーリでの2戦がF1での最後の姿となった。

 2024年のフェラーリコンストラクターズランキング2位。チャンピオンになったマクラーレンメルセデスにはわずか14点差で及ばなかったが、年間5勝をマーク。大躍進を遂げた。1月7日に40歳の誕生日を迎えたハミルトン。ファリーナ、ファンジオ、ジャック・ブラバムオーストラリア)に次ぐ史上4人目となる40代チャンピオンも夢ではない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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