
日本最大規模のモーターショー「東京オートサロン2025」(1月10日〜12日/千葉県・幕張メッセ)の会場で、コンパニオンをつとめる女性に低い位置からカメラを向けて、際どい部位を狙う「ローアングラー」がいたとして、SNSなどで問題が指摘されている。
イベントの運営は、収益化を伴う動画の撮影を禁じるなど、撮影や配信のルールを作って対策した。それでも一部では、動画サイトなどに東京オートサロン2025のコンパニオンと紹介されて、スカートの中が映った女性の映像が投稿されている状況だ。
出演した女性コンパニオンも、会期中に不適切な撮影があったとSNSでうったえた。運営側は会場での巡回など対策に努めており、来年以降も継続する考えだ。
●出演コンパニオン「眩しい光を当て続けて脚の隙間からチラ見えを撮ろうとしてくる」「ローアングラーさんが多くしゃがんでのポーズが禁止になりました。立ち姿のみ写真対応させていただきます」
コンパニオンをつとめた女性が、会期中に自身のXにローアングラーの問題を投稿した。この女性はスカートではなく、ショートパンツを着用していた。それでも強いフラッシュでショートパンツの隙間を撮影しようとしていた人もいたという。
ほかにも、膝上丈衣装のコンパニオンを取り囲み、カメラを構えた人たちが群がる写真がXに投稿されて物議をかもした。
この投稿では、地面スレスレの位置からムービーカメラで女性の股間にライトを当てて狙ったり、ブースの外にはみ出す人がいたことがわかる。
こうした投稿をうけて、「オートメッセ行くの辞めた理由第1位。こいつらが邪魔でキモすぎる」「ローアングルオジ、警察に突き出しちゃえばイイと思った」「しゃがむ人出禁にすれば??」など批判的な反応が寄せられた。
また、YouTube上には、コンパニオンをローアングルから撮影して、スカート衣装の中が見えている映像が投稿されていた。
●運営側がつくった撮影ルール「収益化禁止」の影響はコンパニオンが参加するモーターショー関連イベントでは、「ローアングラー」の行動が長らく問題とされてきた。
撮影者側の問題だとしても「コンパニオンの起用をやめればいい」との意見も上がることもある。
とはいえ、運営側も手をこまねいて見ているだけではない。今回の東京オートサロンでは、来場者に向けて、会場内での写真・動画の撮影・配信・投稿のルールを作った。
「出展者、出演者、他の来場者、キャンペーンガール、レースアンバサダー、主催者、その他イベント関係者」に対して、「身体の一部を拡大または強調した撮影」「迷惑行為や嫌がらせ」などの行動を禁じた。さらに、そのような行為で得られた画像・動画・音声の配信・投稿と、営利目的の配信・投稿も禁止としている。
さらに、迷惑行為が確認された場合の退場措置のほか、問題を確認した場合には動画などの削除することも明記された。
他に、通路での場所取りや、視界を妨げるようなフラッシュ撮影なども禁止行為としてあげられている。
収益化を禁じたことからか、「オートサロンの動画投稿が減った」「収益目的のYouTuber、ポスト稼ぎのSNSユーザーを締め出すには最適」とする指摘もネットやSNSでみられた。
●東京オートサロン事務局「毎年注意喚起、巡回。来年も対策強化」今回のイベントでは実際に映像消去や退場処分があったのだろうか。ローアングルをはじめとしたコンパニオンを狙った撮影行為の問題について、弁護士ドットコムニュースが問い合わせたところ、東京オートサロン広報事務局が次のように回答した。
「『コンパニオンの撮影をめぐる撮影/迷惑行為』については、お気づきのとおり、弊局として毎年のように注意喚起を来場者の方に対して実施しております。それとともに、出展者への協力依頼、会期中にスタッフが巡回するなど、できる限り、トラブルを未然に防ぐよう対策を講じさせていただいております」
運営側は、来年以降も対策を強化する考えだという。
今回のイベントには、3日間で25万8406人が参加した(公式発表)。

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