BionicandtheWires[https://www.youtube.com/watch?v=kmlF2rw1weo]

 想像してごらん?キノコが仲間のキノコたちに向かってキーボードを演奏している姿を。そして仲間たちはその演奏に聴き入ってるところを。ちょっと笑いが込み上げてこないか?

 実際の様子が上の画像なんだけども、とてもシュールだし、ラックに並んでいる仲間のキノコたちはただじっとしているだけなんだけども静かに演奏に耳を傾けているようにも見えない?

 これはキノコが発する電気信号を利用したものなので、作曲はキノコによるものだ。それではその原理を見ながら、キノコの演奏を見ていこう!要音声でね。

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植物やキノコは実はおしゃべり

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 このユニークな装置を開発したのは、イギリス・マンチェスターを拠点とするクリエイティブ集団「BionicandtheWires[https://www.youtube.com/@BionicandtheWires]」だ。

 植物やキノコは人間から見ると、何もしゃべっていないように見えるが、実際には化学物質を発したり電気信号を発することで仲間たちと会話している。

 その性質に着目したBionicandtheWiresは、植物やキノコに特殊な装置を取り付け、実際に楽器を演奏させることで、彼らの言葉を人間が理解できるものに変換し、自然界を新たな視点でとらえる試みを行っている。

BionicandtheWires[https://www.youtube.com/watch?v=kmlF2rw1weo]

キーボードで自作の曲を演奏するキノコ

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 今回の動画ではキノコ(ヒラタケ)にセンサーを取り付け、キノコが生み出す微弱な電気信号を鍵盤を押す動作に変換したものをベースに作った曲が披露されている。

 ヒラタケは生き物なので、成長や環境への反応によって微弱な電気信号を発生させる。この信号をセンサーが感知し、コンピュータで「鍵盤を押す」という命令に変換する。

 命令を受け取ったソレノイド(電磁石を使った装置)が動き、バイオニックアーム(人工の腕)がキーボードの鍵盤を押す役割を果たす。

 キノコが鍵盤を押すと、シンセサイザーで音色を変え、音楽制作ソフト「Ableton」で編集することで、サウンドはより幻想的なものに仕上がっている。

 だがこの曲のベースはあくまでもキノコの電子信号である。キノコが作曲し、編集を人間が手伝ったような感じだ。

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 それでは聞いてみよう。

 キノコがまるで自分たちの「声」を音楽に変えているように感じるね。また、観衆が室内で栽培されている他のキノコたちっていうのも面白い。

 ヒラタケはどうやら音楽の才能があるようで、他にもドラムの演奏を行わせたものもある。

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バイオリンも弾けるっぽいぞ?

 ただそこに存在し、無言のように見えるキノコや植物だが、実際には人間にはわからない方法で、他の仲間たちとコミュニケーションを取り合っているという事実を考えると、この演奏もなんか、「みんなに伝えたいことがある~♪」みたいに、自分の感情や考えていることを楽器を使って表現しているようにも見えるね。

 こうしたツールの開発が進めば、実際に植物やキノコの考えていることがわかる未来がくるかもしれないな。

 というか、植物の”言語”を理解するAIモデルは現在開発中だし、彼らの真の言葉を理解できてしまったらどうなるんだろう?楽しみでもあり怖くもあるな。

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