コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「pixivコミック」にて掲載中の『幼馴染の君と恋人になるまで』(MUGENUP刊)に収録の『わがままでかわいいきみがすき』をピックアップ。作者である漫画家の向坂悠さんが、2024年12月21日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、3000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では向坂さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

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■両思いになっても拭えない不安な気持ち

幼馴染で恋人の隼人がトイレに行ってから戻ってこないことを心配するレオ。もうすぐホームルームが始まってしまうと心配したレオは、様子を見に行くことに。

レオが廊下を歩いていると、隼人の姿をみつけた。「はや…」と呼ぼうとしたが、女子から告白されているのを察して、隼人の名前を呼ぶのをやめるレオ。

聞き耳を立ててみると、「何回も言ってるけど俺恋人いるから……」と断っているようだった。しかしレオは、隼人がずっと言い寄られていたことに気が付いてしまう。

そのことを隼人から聞かされていなかったレオ。移動教室の時に“今まで告白された人数”を隼人に聞いても、嘘をつかれてはぐらかされてしまう。告白されているところを見てしまったレオは、モヤモヤが止まらない。

友達の蒼が言うように、隼人が自分に気を遣って嘘をついたことに気がついているレオ。しかし、レオは機嫌を完全に損ねてしまった。

一方隼人は、自分のせいでレオが機嫌を損ねてしまっていることを察しているようで「あとでアイス買ってやるか…」と思いながら階段を登っていた。

すると向かい側から階段を降りてきた女子が、足を滑らせてきたところを隼人が受け止める。おかげで女子は無傷で済み、嬉しそうにお礼を言って立ち去った。

一部始終を目の前で見ていたレオは、不機嫌そうな顔で隼人を睨みつけている。「一応言っとくけど今のは事故…」と弁解しても、レオは聞く耳を持とうとしない。

「女子に触れてよかったですねッ」と怒るレオ。「お前言ってることがめちゃくちゃだぞ」と言って隼人は、レオの手に触れようとするが、ぱしっと弾かれた。そして、「隼人なんかもー知らんッ」と言って階段を登って行ってしまい…。

この物語を最後まで読んだ人たちからは、「尊い…」「青春だなぁ」「推せる」「お似合いのふたりだなぁ」「幸せになってほしい」「ずっと見てられる」など反響の声が多数寄せられている。

■「こういう幼馴染カップルが描きたい」という気持ちから生まれたレオと隼人

――『わがままでかわいいきみがすき』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

こちらの漫画は、幼馴染の隼人とレオの恋のお話を描いたBL作品『幼馴染の君と恋人になるまで』に収録されている漫画になります。今回投稿した漫画は、隼人とレオが恋人になったあとのお話です。紆余曲折ありつつも無事に恋人になった隼人とレオですが、両思いになっても拭えないレオの不安や、レオを一途に想う隼人の愛情を描きたくて出来たお話です。

――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

レオはモテる隼人に不安を感じてますが、当の隼人は終始レオのことしか考えてなく、レオに激甘なところにぜひ注目してほしいです!例えば、女の子に告白されたことをレオに隠すのはレオを不安にさせたくないからだし、レオの感情が爆発してぶん殴られても怒らないし、ぶん殴られた数分後には「レオが可愛くてたまらん」ムーブを起こしてるところに注目してください…!(投稿した漫画の続きはぜひコミックスで見ていただければ嬉しいです…!)

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

気に入っているシーンは、隼人の「レオだから好きなんだよ」と言うシーンと、その後にレオに「今日泊まって」と珍しく甘えるシーンです。

――子どもっぽいレオと、クールな隼人ですが、モデルになった人物はいるのでしょうか?

モデルにした人物は特にはいません。完全にわたしの「こういう幼馴染カップルが描きたい」という気持ちから生まれた2人です。性格にギャップがあるほうがいろんな萌えが生まれるのではとわたしは思っていて、レオのような子どもっぽいけどまっすぐな受けと、受けのわがままも全部受け止めてくれる執着攻めが描きたくてこのカップルが生まれました。

――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?

読んでくれている方が読みやすいような画面作りを意識するようにしていて、絵を雑に描かないように自分のできる限りは丁寧な作画を心がけています…!もっと上手に描けるようになりたいので、今でもずっと絵の練習は欠かせません。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

幼馴染の君と恋人になるまで』をすでに読んでくださった方、読んでくださり本当にありがとうございました…!これから読んでみようと思っていらっしゃる方も、拙い作品ではありますが少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。隼人とレオの話は今後もまた描いていきたいと思っておりますので、末永く見守っていただけますと嬉しいです!

『わがままでかわいいきみがすき』より/(C)向坂悠/MUGENUP