マスターピースウオッチカタログ】

円安の影響もあり、あらゆる海外製品が高く感じる昨今。それはスイス時計も例外ではない。各メディアで超高額モデルが取り上げられることも相まって「もう手が届かない」と思う読者も多いのでは。そんななかでも“価格を超えた価値”を持つモデルが続々登場中。オススメの逸品たちを紹介しよう。

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100年を超える歴史を持つ時計ブランドが数多くあるスイス。それだけに、クラシックスタイルの定番モデルが充実している。

そんなスイスウォッチだが、コロナ禍の2020年以降それまで時計に興味がなかった人たちもその魅力に気づき、数百万円もする高級時計を中心に世界中で時計ブームが起きた。

その結果、「スイス時計=高価」というイメージがすっかり確立されてしまう事態になった。実際、スイス時計ブランドはコロナ禍以降、高級化路線を推し進めた。その結果、ネットメディアを中心に数百万円、数千万円クラスの高額モデルばかり目立つことになってしまった。

しかし、その一方でスイスの大手時計ブランドは最新の製造設備を導入するなどして、製造コストを抑えながら品質改善にも成功。これまでにないほど「価値を超えた価値」を持つモデルが続々とリリースされている。

今回選んだスイス時計は、超高級スポーツウォッチにしか使われてこなかったフォージド・カーボンケースの「ティソ」を筆頭に、「ロンジン」「ハミルトン」「フレデリックコンスタント」や「ブローバ」のモデルも、そんなメーカーの努力から生まれた新定番。スイス時計の魅力をぜひ一度体験してみてはいかがだろう。

時計&モノジャーナリスト 渋谷ヤスヒト
時計&モノジャーナリスト、編集者。元本誌副編集長。腕時計をメインに30年以上世界中で取材を続ける。PCやスマートフォンなどのデジタル機器、クルマ、ファションアイテムにも詳しい

スタイルもデザインもひと味違うスイス時計4本【マスターピースウオッチカタログ】