アメリカには木から降りられなくなった猫を救うための専門の救助組織がある。特殊な訓練を受けた猫レンジャーたちが、日々彼らを救うべく奮闘しているのだが、特に報われる瞬間が、猫からの感謝を受け取った時だという。

 冬の寒い日、3晩モミの木から降りられなかった猫のミトンは、救助の手を差し伸べてくれたレンジャー男性に、全身で感謝の気持ちを表した。

 男性の肩に乗り、顔に顔を摺り寄せありがとうのキス。そしてゴロゴロと喉をならし、祝福のBGMを奏でてくれたのだ。

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木から降りられなくなった猫の救出

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 自然豊かなアメリカの郊外では猫を家と外で行き来させている家が多い。そのため、猫が木から降りられなくなるという出来事は日常茶飯事だ。

 そんな猫たちを救うために日々活動を続けているのが、2009年にワシントン州で設立された非営利団体「キャノピー・キャット・レスキュー(Canopy catrescue[https://www.bonfire.com/store/canopycatrescue/])」だ。

 彼らの活動費は全て寄付から賄われている。レスキュー隊員は、木から猫を救い出すための特殊な訓練を受け、日々猫を救うために奔走している。

 そんな中、モミの木から降りられなくなった猫がいるとの通報を受けた。

 猫の名はミトン。黒白柄のメスで、3晩モミの木の上から降りられなくなっていたという。

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 飼い主は隣人たちと協力し、思いつく限りの方法でミトンを助けようと試みたがうまくいかなかった。そんな中、ようやくキャノピー・キャット・レスキューの存在を聞き、連絡することに。

 キャノピー・キャット・レスキューのトムさんはすぐに現場へと駆け付けると、見事ミトンの救出に成功。

感謝の気持ちを全身で表す猫

 ミトンは人懐っこく、心やさしい猫で、助けてくれたトムさんの肩に飛び乗ると、トムさんの顔にやさしく何度もキスをしてくれたという。

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 さらにはBGMもかけてくれた。喉を鳴らしてゴロゴロ音を出してくれたのだ。

 トムさんは「ミトンはかわいい肩乗り猫だった。こんなに愛情を示してくれて、本当にうれしい。この仕事をやっていて本当に良かったと思う瞬間です」と述べた。

 木に登ることは危険が伴い。更に猫の安全を常に優先して行動しなければならないため、数々の困難が待ち受けていることもある。

 人見知りの猫や、敵対心を抱く猫だっているわけだから、苦労も絶えないだろう。猫好きじゃなきゃ続けられない仕事だし、だからこそミトンのような存在は尊く、こういった瞬間があるからこそがんばれるのだろう。

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 キャノピー・キャット・レスキューの猫救助の様子、および木の上の猫たちの様子はInstagramのアカウント[https://www.instagram.com/canopycatrescue/]で見ることができるので、要チェックなのだ。

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