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 いたるところにワニが存在するアメリカ、フロリダ州ではピザの配達員ですら気が抜けないのである。配達先にはヤツが潜んでいる場合だってあるのだ。

 近所でワニがうろついている、と通報を受けた警察官が現場に向かうと、そのワニはノッシノッシと民家の前に止めてある車の下に潜り込んだ。

 その家こそが、ピザの配達を頼まれた場所なのだ。何も知らない配達員女性が家に近づこうとすると、「止まって!車の下にワニがいる」と警察官に止められた。

 家の中では住人が夕食のピザを楽しみに待っている、さあこの後どうなる?

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住宅地にワニが出現!

 フロリダ州ブレーデントンで2025年3月9日の夕方、地元警察署に「ワニが住宅地にいる」との通報が入った。

 現場に向かったトルソン警官は、体長2.4mほどのワニが住宅地を徘徊しているところを発見。

 そのワニは、民家の車の下へとノッシノッシと歩いて行った。ワニを捕獲し、移動させる手配を取っていた矢先、1台の車がこの家の前の道で止まった。

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ピザの配達先はワニが潜んだ車のある家だった

 この車に乗っていたのはピザの配達員で、これからまさにワニのいる家にピザを運ぼうとしていたところだった。

 配達員のヘイリー・ベイカーさんがピザを持って家に近づこうすると、トルソン警官から「止まって!危ないよ、車の下にワニがいる」と告げられる。

 あまりの衝撃に立ちすくんでしまったこのベイカーさん。実はベイカーさん、ニューヨーク出身でフロリダに引っ越してきたばかりだという。

 ワニに出くわすのは初めてだったのだ。地元の人なら慣れているが、ニューヨークではめったにワニに遭遇することはない。そりゃ驚くわ。 

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 ベイカーさんの使命はピザをこの家に運ぶことだ。だが足がすくんでしまって動くこともできない。

 そこでトルソン警官がベイカーさんに代わってピザを配達することに。

 そしてまた、ピザを頼んだこの家の高齢の住人女性も、何も知らずにピザがすぐそばに来たことを確認し、玄関から出てきた。

 警官はすぐに「危ない!ワニがいるから家にもどって」と女性に声をかけた。「でもおにいさん、ピザを受け取ってないわよ」と女性。 

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 そこで、トルソン警官は住人女性に裏口に回るよう指示し、そこでピザを渡した。

 住人女性は警官を配達員と勘違いしたようで「お代はいくら?おつりはある?」と尋ねるも、トルソン警官は「私はピザ配達員じゃないんだよ、代わりに届けにきたけんだ」と答えた。

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 住人女性は、あまり怖れる様子はなく、家にワニが来てくれたことを喜んでいるようで、記念写真を撮りたいといいだした。

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 トルソン警官は、近づくと危険なので女性に代わって写真を撮影することを提案した。

 結局このワニは無事捕獲され、生息地に戻されたそうだ。

 ベイカーさんは直接ピザを届けることはできなかったものの、警官のおかげで無事にミッションは完了し、住人から7ドル(約1,000円)のチップをもらったそうだ。

 彼女は「次の配達先では、ワニがいない所をお願いします」と冗談を言ったが、フロリダではワニとの遭遇は日常茶飯事。ベイカーさんもピザの配達よりもワニに先に慣れちゃうのかもしれない。

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