SNS上で注目を集めた投稿について、その背景をあらためて取材する「バズ投稿のウラ話」。今回は、2020年9月にX(Twitter)で話題になった、車高を上げ続けたプリウスについて、オーナーのぴすたさんにお話を聞きました。

【画像】“無敵のプリウス”

●これが「無敵のプリウス」か……!

 これが「プリウス」の最終進化形かぁぁぁ! 戦車のような、いや、魔界から降臨してきたかのような無敵の姿に変身した“合法”の魔改造プリウスが登場し、「なんじゃこりゃぁぁ」「す、すごすぎる……」「これは無敵だ」「デス・ロード走りそう」などとみんなの目玉が飛び出ています。

 このプリウスオーナーはぴすたさん。街中でよく見かけるトヨタプリウス」(30系)にオフロードタイヤを履かせて、車高をこれでもかとリフトアップ。SUVどころか軍用車顔負けの存在感を放つ“モンスタープリウス”が完成しました。

 もちろん「法の範囲内」で。海外のカスタム動画や自動車系イベントではこのようなカスタム自動車を見かけることもありますが、ぴすたさんのプリウスは「構造変更」の手続き済みで、正しく車検を通して日本の公道を走行可能です。

 ちなみに乗るときは「ジャンプしてよじ登る」そうで、やっぱりとてもプリウスとは思えない乗り方です。一般的なオフロード車のイメージからか「燃費悪そう」ともよく言われるそうですが、「(プリウスなので)リッター20ありますよ(笑)」とのこと。やはりプリウスなだけある……!

 実はこの“モンスタープリウス”、はじめはこれほどまで大きなタイヤを装着していたわけではなく、だんだん巨大化して現在の姿になったようです。さらにまだ「やらなあかんこと」もたくさんあるそうで、ここからの進化にも期待できますね。

●あの「モンスタープリウス」は今……。オーナーに話を聞いた

 ねとらぼ編集部では、“モンスタープリウスオーナーのぴすたさんに、あらためて当時の状況や心境、さらに現在の状況について話を聞きました。

●「あれからさらに進化しました」

――最初にプリウスの車高を上げようと思ったきっかけを教えてください

ぴすたさん: もともとシャコタン(※車高を下げるカスタム)が好きでプリウスも下げていましたが、足車としてのプリウスを快適に使いたくなり、徐々にリフトアップ化を始めました。

――初めはタイヤハウスに収まる大きさのタイヤが装着されていましたが、さらに大きなタイヤを取り付けようと思ったきっかけはありますか

ぴすたさん: SUVリフトアップ車両を参考にしていたので、車のバランスを見たときにタイヤが小さいとどうしても貧弱に見えてしまい、納得いくサイズへ変更していくうちに感覚がまひしていきました。

――投稿がバズった際の心境について教えてください。リプライなどで寄せられた反応で、印象に残っているものはありますか

ぴすたさん: 正直ここまでバズるとは思っていませんでしたが作ってよかったと思いました。フンコロガシみたいってコメントにはめちゃくちゃ笑わしてもらいました(笑)。

――実際にここまでの車高を生かせるのはどのような場所・場面でしょうか

ぴすたさん: 車高を走行に生かせるのはほぼないです。渋滞の場合は奥まで見渡せるし、景色が良いくらいでしょうか(笑)。燃費がいいのはプリウスならではかもしれません。

――以前の紹介時(2020年9月)から現在までの間で、パワーアップした場所などがあればぜひ教えてください

ぴすたさん: あれからタイヤサイズはさらに35→37→40インチと進化しました(※純正のサイズは15~18インチ)。その他はバンパーグリルガードをチッピング塗装にしたり、マフラーの位置を上げたりしました。

――車体の圧倒的なインパクトからか、SNS上でもたびたび発見報告が投稿されている印象です。これに対して、率直なお気持ちをお聞かせください

ぴすたさん: いろいろな方に発見報告していただいたり、SNSで投稿していただくことはうれしいですね。ただ、行く場所や運転にはとても気を使います(笑)。

画像提供:ぴすたさん

こちらは街でよく見かけるノーマルの30系プリウス(写真:トヨタ自動車)