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 アメリカの元女子プロサッカー選手、ヘイリー・ヒンクリー(旧姓ハービソン)さん(28)は、ご主人の仕事の関係で日本に引っ越した。

 そして二人目の子供を妊娠。日本の産院で出産の運びとなったのだが、アメリカで生まれた第一子の時と違い、日本でのお産は彼女にとって、永遠の思い出に残る、最高の体験になったようだ。

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出産後1年目に届いたバースデーメッセージ

 2025年2月28日、ヘイリーさんのTikTokに1本の動画が投稿された。ちょうど1年前に第二子のパーカーちゃんを出産した病院の看護師さんたちが、お祝いのメッセージをビデオにして送ってくれたのだという。

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ちょうど娘を寝かしつけた後で携帯を開いてメッセージを見たんですが、1年前の経験を思い出して、とても嬉しかったし、感動しました

 こちらがその映像だ。当時彼女の出産を担当した看護師さんたちが全員集合し、「ハッピバースデー・トゥー・パーカー!」と歌ってくれている。

@_heyols[https://www.tiktok.com/@_heyols?refer=embed]

Replying to @ThisJourneyCalledLife🦋 a year later still the best😭❤️

♬ original sound – Hailey Hinkley[https://www.tiktok.com/music/original-sound-7476118962321754911?refer=embed]
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 看護師さんたちが手に持っているのは、現役時代のヘイリーさんのユニフォームと、バスケットボールの選手であるヘイリーさんの夫のユニフォームリフォームした新生児用のベビー服!

 なんと看護師さんたちの手作りなんだそうだ。

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 ちなみに彼女のご主人は日米ハーフのバスケ選手で、滋賀レイクス所属の市岡ショーンことショーンヒロシ・ヒンクリーさん。

 アメリカで生まれ育ったショーンさんだが、高校卒業後は日本のバスケットボールリーグで活躍し、2011年には日本国籍を選択。国の代表候補に選出され、2012年にはFIBAアジアカップに出場を果たしている。

 なので今回日本で出産したヘンリーさんも日本の国籍を取得し、日本の保険制度を利用している可能性があるね。

ご主人のショーンさんと看護師たちと image credit: @Hailey Hinkley / People[https://people.com/japan-nurses-surprise-mom-with-heartwarming-video-exclusive-11692969]

不安だった異国での出産が最高の経験に

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 2024年2月27日、帝王切開での出産を控えていたヘイリーさんは、慣れない異国での出産に大きな不安を抱いていた。

 実はアメリカで長女を出産したときも帝王切開だったのだが、その時の経験はあまり良いものではなかったそう。

 言葉も通じない日本での出産はさらに辛いものになるのでは?と危惧していたヘイリーさんだったが、主治医看護師たちの気配りと、アメリカとは全く違った入院生活のおかげで、素晴らしい経験ができたんだそうだ。

帝王切開の前夜から入院したのですが、看護師さんたちは私が精神的に落ち着いた状態で手術に臨めるよう、あらゆることをして励ましてくれました

 美味しい食事や家族との面会時間の延長など、アメリカでは考えられない「本当に素敵な、ホテルのような快適さ」に、ヘイリーさんは驚いたという。

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image credit: TikTok @_heyols[https://www.tiktok.com/@_heyols/video/7342064565988936990]

手術当日、夫は私のそばにいてくれて、看護師さんが1歳の娘の面倒を見てくれました。娘にご飯を食べさせて、昼寝をさせ、工作などをして一緒に遊んでくれたんです

日本の医師と看護師の間に生まれた絆

 ヘイリーさんにとって「最も意義深い瞬間」は、主治医や担当の看護師との間に絆が生まれたことだったそう。

 日本語のわからないヘイリーさんのために英語で話しかけてくれただけでなく、体調や娘の世話をする際の要望などを伝えられるよう、「指差し会話集」を作ってくれたのだ。

私をメインで担当してくれた看護師さんは、重要だと思われることをすべて翻訳した会話集を作ってくれました。SNSで見つけた家族の写真でデコってくれたんです。

1歳の子供と離れ離れになることがどれだけつらいことか、彼女は理解していました。本当にありがたかったです

image credit: TikTok @_heyols[https://www.tiktok.com/@_heyols/video/7342064565988936990]

 看護師はまた、勤務中にヘイリーさんにスムージーを持って来てくれたり、赤ちゃん用の服を作ってくれたりした。

 それが最初の動画にあった、ヘイリーさん夫婦のユニフォームをリメイクしたベビー服だ。

 生まれたばかりの我が子が自分のユニフォームを着ているのを見たヘイリーさんは、深い感動を覚えたという。

私は元プロサッカー選手で、夫はプロバスケットボール選手です。看護師さんは私の古いユニフォームと夫の今のユニフォームをリメイクして、私を驚かせてくれました。

そしてそれを着た赤ちゃんの写真を撮ってくれたんです。私は子どもができる前に引退したので、本当に特別なことでした

「日本で産みたい!」というコメントが殺到

 パーカーちゃんの出産経験は、日本とその医療制度に対する彼女の見方を大きく変えたそうだ。

 昨年の出産後、ヘイリーさんは日本での入院生活も動画にしているが、今回の温かいメッセージの動画も合わせて、フォロワーからは大きな反響が寄せられた。

  • なんてステキなの? アメリカではあり得ない!
  • アメリカの医療制度とは違い過ぎる
    • アメリカで生まれた最初の子供の時の経験とは全く違ったものだったわ(ヘイリーさんコメ)
  • 日本とアメリカの出産の違いはどんな感じ?
    • まったく逆でした。これについての動画を作ってみようかな(ヘイリーさんコメ)
  • 私も日本で手術を受けました。看護師さんは座って私の手を握り、「家族が遠くにいるのは不安でしょうから、私があなたの家族になるわ」と言ってくれました。私の意識が戻った時、彼女はまだ私の手を握っていてくれたの
    • 何て素晴らしいの!(ヘイリーさんコメ)
  • 本当に素晴らしい看護師さんたちですね
    • 彼女たちは私を安心させるために、他にもたくさんのことをしてくれました。感謝してもしきれません(ヘイリーさんコメ)
  • 食事も美味しそう!
  • アメリカでは水をもらえたらラッキー
  • もう1人産みたいと思っているけど、日本で産みたい!
  • いくらかかりましたか? アメリカでは4万ドル(約600万円)もかかるのに、こんなに素晴らしい病院や食事じゃないから興味があります
    • ほぼ全額保険でカバーされます!(ヘイリーさんコメ)
  • 僕の妻は、最初の子供を日本で出産し、残りの2人をアリゾナで産みました。日本の方がずっと良くて素晴らしい経験だった。もちろん食事もね!
  • 私の弟も日本で生まれたの。母が素晴らしかったって話しています
  • 病院の食事なのに、こっちのレストランよりおいしそう!
  • アメリカはひどかった。5か月前に初めての出産をしたのだけど、緊急帝王切開になったのに、医者がミスして硬膜外麻酔と鎮痛剤を忘れたの!
    • 私にも同じことが起こった。「痛い!」って叫び続けたのに、私が気を失うまで彼らは信じてくれなかった。その後麻酔科の医師は解雇されて、今訴訟の最中です
    • 私も恐怖で気を失いました。看護師は何もしてくれなかった……
  • まるで高級ホテルみたい……。こちらでは想像もできないわ

 日本では少子化と、産科・小児科への訴訟の多さから、分娩できる設備を備えた病院は減ってきているという。

 生まれる子供の数自体も減ってきているわけで、どこで産もうか悩む妊婦さんたちに、美味しい食事や快適な入院生活をアピールする産院も増えているようだ。

 正直、病室や食事のレベルはピンキリだと思うのだが、産後のお母さんが1週間まるっと入院して体力の回復を図れたり、退院時にはお祝い膳が出たりするのは、日本での出産ならではのサービスだ。

 欧米では出産後1~2日で退院となるのが普通で、食事もこんなに豪華ではない。産後ガタガタになった身体で自宅に帰り、赤ちゃんの世話や家事をするのは、出産を終えたばかりのお母さんにとっては極めてハードである。

 文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、至れり尽くせりの日本での出産は、アメリカ人のヘイリーさんにとっては嬉しいカルチャショックだったようだ。

 ヘイリーさんは今も日本での子育てライフを満喫しており、家族そろってお花見をするのを楽しみにしているとのこと。

日本での出産を経験した後は、他の場所での出産は拒否するってみんなに言っているの。患者を家族のように本当に大切にしてくれる姿は、母国では経験したことがありません。

これは医療に限ったことではありません。ここではすべてがこんな感じ行われていて、とても尊敬に値します。全ての女性がこれを経験できたらいいのにと思います

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