「note」の投稿で名誉を傷つけられたとして、女性支援の一般社団法人「Colabo」(コラボ)が「暇空茜」を名乗る男性に損害賠償などを求めた訴訟で、東京高裁(吉田徹裁判長)は計220万円の賠償と投稿削除を命じた一審・東京地裁判決を支持し、男性の控訴を棄却した。控訴審の判決は4月17日

また、この投稿の記載などについて、コラボ側は東京地検に刑事告訴し、男性は名誉毀損罪で在宅起訴されている(3月26日付)。

コラボ代表の仁藤夢乃さんは4月18日、東京・霞が関の司法記者クラブで開いた会見で、男性が一連の訴訟をめぐってネット上の発信を通じてカンパを集めていることから「加害すればするほど儲かる」と話した。

「儲かるという手口を他の加害者も学んで、模倣者が同様の誹謗中傷をしてカンパを集めることもおこなわれている」といった影響もあるとして「有罪判決が出ても罰金刑や執行猶予では止まらないことが予想される。実刑判決が下されることを望んでいます」と語った。

●「タコ部屋に住まわせて生活保護を受給させ」などと投稿していた

この裁判では、男性が2022年に投稿したnoteの「10代の女の子をタコ部屋に住まわせて生活保護を受給させ、毎月1人65000円ずつ徴収している」という記述が名誉毀損にあたるか争いになった。

東京地裁は2024年7月、「タコ部屋」や「生活保護不正受給」などの事実が認められる証拠はないと判断。判決が不服だとして、男性は控訴したが、東京高裁はこのたび棄却した。

仁藤さんは会見で、男性による投稿やそれをきっかけとした嫌がらせを受けているとして「220万円では安すぎる」と述べた。noteの投稿は、起訴後に非公開にされたという。

Colabo訴訟 「暇空茜」の控訴棄却、二審も賠償命令…仁藤さん「賠償220万円は安すぎる」刑事事件でも「実刑望む」