
松本若菜が主演を務めるドラマ「Dr.アシュラ」(毎週水曜夜10:00-10:54※初回は10:00-11:09、フジテレビ系 /FOD・TVerにて配信)の第1話が4月16日に放送された。患者からの感謝や名声よりも、人命救助に純粋に意義を見いだす朱羅が描かれ、潔い姿が感動を呼んだ。(以下ネタバレを含みます)
■スーパー救命医の活躍をノンストップで描く
本作は、帝釈総合病院救急科を舞台に、どんな急患も絶対に断らない、そしてどんな手を使ってでも絶対に助けるスゴ腕のスーパー救命医・杏野朱羅の活躍をノンストップで描く救命医療ドラマ。こしのりょうによる同名コミック(日本文芸社/全3巻)を原作に、世界観を大切にしつつ連ドラオリジナル要素を加えたエンターテインメント作品で、救命の最前線=“修羅場”に立つ主人公・朱羅を松本が演じる。
■病院の方針に反し、朱羅は心肺停止の重症患者を受け入れる
帝釈総合病院・救急科。初期研修医の薬師寺保(佐野晶哉)は救急科に配属されて早々、当直につくことになった。不安を隠せない様子の保に看護師の水吉歩夢(荒井玲良)は、この病院では重症患者は受けていないと話す。その方針は院長・不動勝治(佐野史郎)によるもので、医療ミスなどが起きないようにするのが理由だという。その言葉に安堵(あんど)する保だが、歩夢は「でも今日もアシュラ先生いるからね」と意味深な一言を加える。
保が休憩室に行くと、ソファで眠っている救命医・朱羅の姿が。元・救急科科長であり、朱羅にとっての師匠・多聞真(渡部篤郎)が海外へ渡航してからは、多聞の意志を継ぎ孤軍奮闘していた。そんな朱羅の美しさに保が思わず見とれていると、突然、朱羅は目を覚まし「来る!」とつぶやくなり初療室へ急ぐ。保が後を追うと救急隊からのホットラインが鳴る。
朱羅は重症患者も受け入れ、機敏に人命救助に当たる。
■朱羅はトンネル崩落事故の被害者の人命を救うが…
トンネルが崩落する事故が起こり、多数のけが人が出る。
トンネル崩壊事故で鉄筋が刺さった女の子・陽菜は、現場に赴いた朱羅の機転によって危機を脱し、病院で外科の手術を受ける。
手術室から金剛(鈴木浩介)が出てくると、待っていた祖母は立ち上がって「先生、陽菜は…」と尋ねる。金剛が「手術は無事に成功しました」と告げると、祖母は「良かった…! 先生のおかげです。ありがとうございました!」と感謝の言葉を述べる。
金剛が「医者として当然のことをしたまでですから」と言い、「ありがとうございます、ありがとうございます」と祖母が繰り返し言って何度も頭を下げているところへ、朱羅と保が上階から降りてくる。
その状況を見て保が「行かなくていいんですか?」と聞くと「なんで?」と聞き返す朱羅。「だって、陽菜ちゃんを本当に助けたのは杏野先生じゃないですか。それなのに…」と保が言うと、「感謝されるために助けたわけじゃない」と淡々と言って歩き出す。
保が朱羅の背中に「だけど、先生はあんなに頑張って、こっちまで死にそうになりながら、助けたんです! ちょっとくらい報われたっていいじゃないですか」と呼びかけると、「あの子の命が助かった。それ以外、必要ないでしょ」と朱羅は冷静に言って立ち去って行くのだった。
人命救出に意義を見いだす朱羅が潔く、とてつもなくかっこよく見えて感動した。
◆構成・文=入江奈々

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