
ロールス・ロイスがチェスセットを発表
ロールス・ロイスは2025年4月16日、自宅で楽しめるチェスセットを発表しました。ワンモーションで扉が開くドラマチックな仕掛けは、ロールス・ロイスならではの特別感を演出しています。1年に及ぶデザイン、エンジニアリング、試行錯誤を経て完成したこのチェスセットは4種類のベニヤ仕上げ、13色のレザーから選択可能です。
ラグジュアリーに再構築されたチェスの世界
ロールス・ロイス・モーター・カーズが製作したチェスセットは、世代と文化を超えて親しまれてきたチェスを、現代的かつラグジュアリーに再構築した逸品である。ゲストをもてなす精神と共有体験というブランド哲学を体現しており、駒がドラマチックに姿を現す様子は、まるでロールス・ロイス車の到着シーンを思わせる。象徴的な素材と職人技が駆使されており、多様なパーソナライズにも対応可能である。
レザー張りのベースは中央からゆるやかに盛り上がり、ロールス・ロイスの“ワフトライン”を彷彿とさせるフォルムで、まるで宙に浮いているかのような印象を与える。ボードは滑らかでドラマチックなワンモーションで開き、レザー内装の駒ホルダーがゆっくりと上昇し、磁石で固定された駒が姿を現す。その動きは、ロールス・ロイス車のコーチドアが優雅に開く様子を想起させる設計となっている。
盤面の下には磁石が内蔵されており、駒は常に正確に配置され、プレイ中の各一手に精度と決断力をもたらす。ボードの両側にはさりげない引き出しがあり、ゲーム中にプロモーションされた駒と交換するための追加のクイーンが収納されている。ボードと駒ホルダーは、ポリッシュ仕上げのアルミニウムで縁取られ、前面と背面には「スピリット・オブ・エクスタシー」のエンブレムが控えめに取り付けられている。
オーナーの感性で仕立てる13色のレザー
駒はすべて多面体の精密なフォルムを持ち、彫刻作品のような存在感を放っている。駒はセラミックコーティングされたアルミニウム製で、内部に磁石を内蔵し、頂部には宝石のように輝くポリッシュ仕上げのステンレス製ヘッドが施されている。その重さ、剛性、そして冷たく滑らかな手触りは、ロールス・ロイス車のソリッドメタル製オルガンストップを想起させるものであり、素材の真実性と機械的魅力の融合を表現している。黒の駒にはサテン仕上げ、白の駒には控えめな虹彩仕上げが施されている。
チェスセットには、ロールス・ロイス車のインテリアに使用されている素材と同一のものが採用されている。プレイングボードは、4種のベニヤ仕上げから選択可能であり、上から見るとダイヤモンドパターンが浮かび上がるように配置され、周囲には縦目の木目が施されている。高光沢仕上げには、「ブラックウッド×セラミックホワイト」「マカッサルエボニー×ロイヤルウォルナット」が、オープンポア仕上げには「スモークユーカリ×パルダオ」「オブシディアンアユース×ブラックウッド」が用意されている。
チェスセットの各要素は、顧客のライフスタイルやインテリアに合わせて個別にカスタマイズ可能である。レザーは13色から選択でき、外装と駒ホルダーの両方を完全にパーソナライズすることが可能である。チェスセットは、ロールス・ロイスのショールームおよびプライベートオフィス・ブティックにて注文を受け付けている。
AMWノミカタ
チェスは中世のヨーロッパで広まり、とくに貴族階級や王族の間で好まれてきた。これはチェスが単なる娯楽ではなく、戦略的思考力や知性を象徴するゲームだからである。チェスを極めるためには、豊かさを持って得られた絶対的な時間と高い教育による論理的思考が必要となり、それらを持ち合わせている富裕層に親和性の高いゲームだということがわかる。ルイ・ヴィトンやカルティエなどもチェスセットを販売していることもそれを証明しているだろう。
もちろんロールス・ロイスの顧客はそのような豊かな時間を楽しめる層が多く、このチェスセットはそんな人々のリビングを知的に飾る恰好のアイテムとなるのではないだろうか。ロールス・ロイスの持つビスポークの技術や素材を使ってチェスセットを作るということは実に良いアイデアだと思う。
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