【写真・画像】消防士は消火剤で“がんのリスク”が高まる? 立憲議員「守ってください。隊員を」国会で訴え 1枚目

 7日、衆議院厚生労働委員会にて、立憲民主党の阿部知子議員が有機フッ素化合物PFOS・PFOAによる曝露の可能性について言及した。

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 阿部議員は「令和6年度PFOS等含有泡消火薬剤全国在庫量調査において、PFOSの方はすでにもうないが、PFOAの方は自衛隊においては4万リットル、消防では7万リットル。すなわち、今も消防士たちは事あればこういうものを使わなくちゃいけない。そこで当然、曝露の問題が不可避に起きる」と説明。

 さらに「アメリカのCDC(疾病予防管理センター)では、こうした消防士たちの血中濃度の測定と、必要であればずっとフォローしていくためのがん登録をしているという報告がある。もう一つ、沖縄における全駐労(全駐留軍労働組合)、日本人従業員もアメリカ兵と同じように消火薬を使う。アメリカ兵については血中濃度の測定もなさるが、日本人従業員についてはまだリストアップの段階だ」と指摘した。

 これに対し、古川直季総務大臣政務官は「PFOSの血中濃度と健康影響の関係性については、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかについては明らかになっていない。消防庁では、防護服や空気呼吸器の確実な着装など、消防隊員の安全管理上の留意事項を示した安全管理マニュアルを全国の消防本部に通知すること等を通じ、各消防本部において労働安全衛生法等を踏まえ、適切な安全管理に努めていただいている。また、規制対象のPFOSを含有する泡消火薬剤を保有する消防本部に対し非含有泡消火薬剤への切り替えを要請しており、各消防本部において適切に対応を進めていただいている。関係省庁の検討状況を注視しつつ、引き続き、労働安全衛生法等を踏まえ、消防隊員の継続的な健康管理が図られるよう、関係省庁と連携して取り組んでいく」と述べた。

 本田太郎防衛副大臣は「在日米軍基地に勤務する駐留軍等労働者に対しては、一般の労働者と同様に、労働安全衛生法等の国内法令に従い、定期健康診断のほか、有害な業務に従事する者に対する特殊健康診断を実施している。防衛省としては、引き続き、関係省庁の検討状況を注視しつつ、必要に応じて適切な対応をしていく」と述べた。

 両者からの回答に対し、阿部議員は「特殊健診にはPFOSもPFOAも入っていない。なぜ両方ともはからないでそういうことを言うのか。守ってください隊員を」と訴えた。
(ABEMA NEWS)

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