スクウェア・エニックス2012年1月12日,東京・渋谷のイベントスペース「渋谷ベルサール」にて開催された特別内覧会にて,2012年夏稼働予定の新作アーケードゲームガンスリンガー ストラトス」を発表した。
 2丁のガンコントローラーを使い,4対4の対戦や協力プレイが楽しめるという本作については,すでに「こちら」の速報記事にて概要をお伝えしているが,今回の発表会では開発陣や豪華なゲストも登壇し,ゲーム内容の詳細や本作に対する思いなどが語られた。ここでは,そのステージでのトークの模様などを中心に,発表会の模様をレポートしていこう。

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■原案:虚淵 玄――世界設定とビジュアルについて

 まずは速報では触れていなかった,本作の世界観の部分から紹介していこう。本作の原案を手がけるのは,「魔法少女まどか☆マギカ」などで知られるシナリオライター虚淵 玄氏。今や売れっ子である氏が関わっているということで,いやがおうにも期待が高まる本作の世界設定とビジュアル面についてなのだが,開場で流れた氏からの(某映画解説者風の)ビデオメッセージによれば,どうやら本作は並行世界を扱った物語を背景としたタイトルとなるようだ。

 ゲームの舞台となるのは,2115年から枝分かれした2つの日本が並行世界として存在している近未来。二つの世界は互いにぶつかりあい,このままでは壊れてしまう未来が待ち受けている。プレイヤーそんな未来を変えるために100年前の世界へとタイムスリップしてやってきた戦士達。「もう一方の並行世界」へとつながる歴史の可能性を消し去り,自分達の世界を存続させることを目的にやってきたプレイヤー達だが,そこで出会ったのは,自分達とまったく同じ姿形をした「もう1人の自分」だった。「もう一方の並行世界」から,自分達と同じ使命を背負ってやってきた「もう1人の自分」。互いの存在をかけた戦い――虚淵氏曰く「ものすごい男の体臭」にあふれる壮絶なバトルの幕が今,切って落とされる。
 ちなみにタイトル名のガンスリンガー ストラトスとは,ガンスリンガーが拳銃使い,ストラトスが成層圏ということで,要するに“空飛ぶ拳銃使いが戦うゲーム”という意味だそうだ。


 虚淵氏からのメッセージのあとは,本作のプロデューサー門井信樹氏から4名のキャラクタービジュアルが初公開された。以下にも掲載しているこの3枚のイラストは,今回のイベントのために本作のキャラクターデザインを務める島崎麻里氏(代表作:「BEYONETTA」「大神」),ワダアルコ氏(代表作:Fate/EXTRA」「Fate/EXTRA CCC」),コヤマシゲト氏(代表作:「HEROMAN」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」)が書き下ろしたものとのことである。


 イラストのお披露目に続いて壇上に登場したのは,たった今紹介されたキャラクター達の声を演じる声優さん達。風澄 徹役の阿部 敦さん,片桐鏡華役の金元寿子さん,竜胆しづね役の植田佳奈さんのお三方だ。


 本作のオファーをもらったときに阿部さんは,「キャラクターがしっかり作られていて,昔僕が遊んでいたようなガンシューティングとは思わず,対戦格闘アクションのようだった」と本作についての印象を語った。
 金元さんは「セリフにすごくバリエーションがあって,戦う相手によってしゃべる言葉が違ったりするんです。それだけでも楽しみが一つ増えますね」とコメントセリフについてはかなり色々なパターンが用意されているとのことで,門井氏プロデューサーは「お尻を撃たれたときのセリフに注目してほしい」と付け加えていた。
 植田さんは「すごく二面性のあるキャラクターで,すごくキャピキャピと可愛らしい一方で,性格が変わったときの“ここまでやっちゃうの!?”というギャップを楽しんでいただけるんじゃないかなと思います」と,自らの演じるしづねについて話していた。



ゲームシステムと操作方法

 次は本作のゲームシステムと操作方法について解説した,本作の開発会社バイキングディレクター 尾畑心一朗氏のトークを紹介していこう。とくに本作の最大の特徴である「ダブルガンデバイス」については,気になるところも多いはず。


 まずキャラクターの操作のすべては,筐体に設置されたこの2つのガンコントローラー「ダブルガンデバイス」によって行われる。左のガンには,移動に使うアナログスティックが用意され,また右のガンにはジャンプボタンが搭載されている。これらを使って地上と空中を自在に移動しながら戦うのが本作のスタイルだ。

 またプレイヤーは3つの武器を装備可能なのだが,この切り替えも「ダブルガンデバイス」で行える。2丁拳銃として複数の的を同時に狙える“ダブルガンスタイル”のほか,ガンを横に合体させて攻撃する“サイドスタイル”,そして縦に合体させて攻撃する“タンデムスタイル”が存在し,それぞれのスタイルで別の攻撃が発動できる。例えばサイドスタイルならショットガンマシンガンといった中型の武器が扱え,またタンデムスタイルなら,ビーム砲やロケットランチャーなどの強力な大型武器といった具合だ。
 「これらの武器はキャラクターによって違いますし,武器自体も数百種類を用意する予定です。開発としては大変ですが,作ることは楽しいので,時間の許す限り増やしていきます」と尾畑氏は語る。銃器だけでなく,火炎放射器や格闘武器,さらには味方を守るバリアシールドを展開するものや,味方を回復させる銃などもあるそうで,会場ではその一端が映像で公開された。





 ゲームモードは対戦だけでなく,ミッションクリアを目指すCPU戦などのシングルプレイモードや,店舗内での参加者と一緒にプレイできる協力プレイモードも用意される。画面を見たところでは,「全国対戦」「店舗チームVS.全国対戦」「個人ミッション戦」「協力ミッション戦」といったモードが選択できるようだ。


 ゲームの舞台となるステージは,実際の街並みを再現したものになるという。「本物の日本の主要都市を舞台に,派手にドンパチ楽しめる」とのことで,今回は発表会の開場のある渋谷の街並みが紹介されたが,例えば東京なら池袋,大阪なら道頓堀や梅田といった,北は北海道から南は九州・沖縄まで,多くの都市が登場する予定とのことである。
 またこれらの街並みは,プレイヤーの攻撃によってビルなどが倒壊し,街の見た目がまったく変わってしまう。これはただ演出的なものだけでなく,ビルの破壊に敵を巻き込んだり,建物を壊して見通しを良くするなど,ゲームの戦略にも深く関わってくるという。


 なお本作はタイトーアーケードカードシステムNESiCAに対応し,武器の購入やカスタマイズが可能とのこと。武器以外にもキャラクターコスチュームアクセサリーなども用意されている。なおこれらのカスタマイズで消費するポイントは,クレジットなどの課金システムではなく,純粋にゲームプレイすることでたまっていくゲームポイントにて行われるそうだ。
 またモバイルサイトとの連動では,プレイヤー同士の“横のつながり”も大事にしているという。登録したプレイヤー同士がグループを作り,仲間が持っているレアな武器の貸し借りや,ポイントを使ったアイテムの共同購入なども行えるそうだ。こういったさまざまなサービスで,できるだけ長く楽しめるようなゲームを目指していると尾畑氏は語っていた。



■国内初の“賞金付き”公式大会「ガンスリンガー ストラトス バトルアリーナ

 イベントの最後には,スクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏から本作の全国大会「ガンスリンガー ストラトス バトルアリーナ」の発表が行われた。まだ稼働前のタイトルで全国大会の告知というのも気の早い話だが,なんとこの大会,賞金付きで開催される予定とのこと。これは国内におけるアーケードゲームの公式大会としては,極めて異例のこと。
 和田氏によれば「プレイヤーが本作に対して本気で熱くなってもらうため」だそうで,賞金の額などを含めて詳細はまだ未定ながら,本作にかけるスクウェア・エニックスの意気込みがうかがえる。

 また今回大会開催の発表に際しては,国内外のゲームイベントで名を馳せるウメハラことプロゲーマー梅原大吾氏がゲストとして登場した。本作のオフィシャルサポーターであり,開発Ver.をプレイしての感想を求められた梅原氏は,「10年に一度のタイトル」「今後このゲームアーケードゲームの中心になっていくと直感するほどのインパクトがあった」とコメント。また賞金付きの全国大会については「そういう大会を開催してほしいと昔から思っていたんです。対戦ゲームは大会があるとないでは,プレイヤーのモチベーションがまったく変わってきます。だから公式で賞金付きの大会が行われるとなれば,みんながんばると思いますね」と語っていた。


 大型筐体による独自インタフェースや大画面を駆使し,アーケードならではのゲーム体験を追求した本作。また虚淵氏や豪華イラストレーターの参加,国内では恐らく初の賞金付き公式大会などで,話題性にも事欠かないタイトルとなっている。
 実際のプレイフィールが気になるところなのだが……残念ながら今回のイベントでは試遊までは叶わなかった。次の機会には,ぜひその辺りについてレポートしてみたいところである。正式稼働は夏とのことで,ゲームセンターに登場するまでには,もうしばらくかかりそう。今後の続報に期待したいタイトルだ。


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