国際自然保護連合(IUCN)は今月16日、「幻の動物」とされるウシ科のサオラ1頭が8月に、ラオス中部の山間部で捕獲されていたと発表した。これは、1999年ラオスで無人カメラにより確認されて以来11年ぶりとなる。

 地元住民が捕まえ、数日後に自治体の専門チームがサオラと確認。間もなく死んだという。

 捕獲されたサオラ

 サオラは、長くとがった角と顔の白い線など美しい毛並みが特徴で、90年代前半に新種として確認。体長150-200cm。尾長13cm。肩高80-90cm。

体重90kg。全身は赤褐色や暗褐色の体毛で覆われており、四肢は黒い体毛で被われる。眼の周囲や鼻面、頬、蹄の上部、臀部下部に白い斑紋が入る。

 IUCNのレッドリストでは極めて絶滅の恐れが高い種とされ、数百頭しか生存していないとみられる。

 死骸(しがい)は今後の研究のために保存。当局は住民にサオラを捕獲しないよう呼び掛けている。

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