4月の新車販売ランキングはヤリスがN-BOXを抜いて首位! ノマドの登場でジムニーも急上昇!!

この記事をまとめると

■4月の新車販売ランキングはトヨタの強さがいっそう目立つかたちとなった

軽自動車部門ではN-BOXが首位を維持するもやや落ち込みが見える

ジムニーノマドの登場でジムニーが急浮上、今後の販売動向にも注目が集まる

トヨタ一強のなかで興味深いトピックが見え隠れする

 2025年4月単月締めでの車名(通称名)別新車販売ランキングの結果から、興味深いトピックをいくつか見つけることができた。

 日本自動車販売協会連合会から登録車、全国軽自動車協会連合会から軽自動車、それぞれの2025年4月単月締めでの車名別新車販売ランキングが発表となったので、これを合算した統計を作ってみると、車名別販売トップ常連のホンダN-BOXを抑え、トヨタヤリス(含むヤリスクロス)がトップとなっている。N-BOXは2位となったのだが、その差はわずか390台となっていた。

4月の新車販売台数ランキングを分析

 本稿執筆時点では、ヤリスについてはハッチバックのガソリン車がやや納期が混乱しているようだが、ハッチバックでもハイブリッド車は10月、ヤリスクロスは11月以降納車可能となっており、供給体制にほぼ問題がない。そんななか、事業年度末となる3月に新規登録が間に合わなかったぶんが4月に「こぼれた」ことが勝因だと考えられる。一方で、N-BOXは2025年3月に約2.3万台を販売するなど、予定以上に3月に売り切ってしまったことがあり、4月は息切れしてしまっているように見える。

 軽自動車のみのランキングを見ると、トップがN-BOX、2位にスズキ・スペーシアという順位自体に変化はないのだが、その差は1532台まで縮まっている。2025年3月では7000台強差がついていただけに、スペーシアが猛追したというよりは、N-BOXのパワーダウンが目立った結果といっていいのかもしれない。

4月の新車販売台数ランキングを分析

 登録車のみでは、トップ10のうちトヨタ車がとうとう9台ランクインすることとなった。販売現場で聞く限りでは、事業年度末とはいえ目立った増産がかかったようには見えないし、3月新規登録台数ベースでは例年より減っているという話もある。新規受注停止や納期遅延がまだまだ目立ち、年度末など時期を合わせた販売促進活動ができないなかで、「販売のトヨタ」に他メーカーが押され気味となっているようだ。

多少の納期遅延ではトヨタの勢いは止められない

 現状、トヨタ車では新規受注停止が突然のように発生するリスクがあり、納期も他メーカーに比べればかかる傾向にあるものの、それでも発注可能車ならば半年ほどあれば多くの車種で納車が可能となっている。他メーカーでも一般的に納車まで3カ月ほどはかかるので、納期が理由でトヨタ車を購入候補から外すということにはあまりならないようなのだ。

4月の新車販売台数ランキングを分析

 登録車についてもうひとつの注目は、スズキ・ジムニーが4399台で15位に入っていることだ。2024事業年度締めの年間新車販売台数では、ジムニーは2万6361台で27位となっている(月間平均約2196台)。この躍進はもちろん、4月3日に正式発売された5ドアのジムニーノマドが大きく貢献しているのは間違いない。

 ノマドの月販目標台数は1200台なので、差し引くと3199台。シエラがそこまで売れたとも思えないので、発売スタート月ということで多めの台数のノマドが新規登録されたと見ていいだろう。どこまでハイペースが続くのかが興味深いところだ。3ドアのシエラはノマドの登場で中古車相場が落ち込むなどその影響をモロに被っているようだが、軽規格のジムニーはシエラ&ノマドとのユーザーの棲みわけもより鮮明となり、人気は上昇傾向にあるようだ。

4月の新車販売台数ランキングを分析

 そのほかの車種については、本稿執筆時点で、トヨタ・アクアが生産工場敷地内で完成車が雹害に遭い、被害車両ぶんを再生産するために新規受注停止となっている。だが、4月単月時点の販売台数については7284台で、3月以前とペースは変わっていない。

 トヨタでは、カローラクロスが5月23日、そしてハリアーが6月に改良を予定している。カローラクロス改良の影響は、6月単月のカローラシリーズの販売台数に反映されることになるだろう。ハリアーは本稿執筆時点で受注予約を行っているようだが、この段階なら1~2カ月で納車可能との情報もあるので、発表日次第だが、早ければ6月、遅くとも7月には確実に影響がはっきりと出るはずである。

4月の新車販売台数ランキングを分析

4月の新車販売台数ランキングを分析

4月の新車販売ランキングはヤリスがN-BOXを抜いて首位! ノマドの登場でジムニーも急上昇!!