
「世にも奇妙な物語」が35周年を迎え、「土曜プレミアム『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』(5月31日(土)夜9:00-11:10/フジテレビ系)を放送。過去作から、番組のストーリーテラー・タモリが厳選した5作品を放送する.
【写真】鈴木保奈美が「世にも奇妙な物語」で“お姫様願望”のあるクセ強主婦を熱演
■“一夜限り”の復活…「世にも奇妙な物語」5作品が発表
「BLACK ROOM」(2001):木村拓哉主演作。木村がアメリカから帰省した息子を演じ、今は亡き志賀廣太郎さんと樹木希林さんが両親役を務める。“真っ暗な家”という奇妙な空間でせりふの応酬を繰り広げる。予測不能な展開に、笑いと混乱が巻き起こるとSNSでも再放送を希望する声が多い「世にも奇妙な物語」トップクラスの人気エピソード。
「夜汽車の男」(2002):「世にも奇妙な物語」最多出演の俳優、今は亡き大杉漣さんが駅弁の食べ方だけで17分の物語を演じ切る。乗客の少ない寂れた夜汽車に乗り込んできた謎の男(大杉)は、駅弁のおかずを無駄とも言える洞察力で次々に分析する。ご飯の割り振りや、食べる順序のプランを立て、計画通りに食べ進めていく異様な行動の意図が徐々に明らかになる。
「ロッカー」(1990):「世にも奇妙な物語」第2回で放送された通算4つ目のエピソード。産業スパイを演じる織田裕二が、潜入先で誤って人を殺してしまう。近づいてくる警備員の足音を聞き、とっさにロッカーに身を隠すが、安心したのも束の間、今度は扉が開かなくなるトラブルに見舞われる。さらに、そのロッカーが殺した相手のものだと知ってしまう。開かない扉、殺した相手のロッカー、外では警察が殺人現場の現場検証と、精神的にも肉体的孤立し、次第に追い詰められていく。被害者を段田安則が演じる。
「美女缶」(2005):「理想の女性が缶詰めから出てくる」という突飛な設定を抒情的に描いた本作。彼女と同棲中のフリーターが、彼女が出張したことで一人暮らしを始めることになる。ある日、冴えない隣人男性の部屋から毎朝違う美女が出てくることに気がつき、その謎を解き明かそうと部屋に忍び込んだことで「美女缶」という缶詰を発見してしまう。缶を開け、登場した美女と心を交わしていくが「美女缶」には秘密が隠されている…という物語が描かれる。フリーターを妻夫木聡、美女を臼田あさ美が演じる。「世にも奇妙な物語」の中でも珍しい「恋愛」をテーマにした作品。
「恋の記憶、止まらないで」(2019):斉藤由貴が創作に行き詰まりを感じているシンガーソングライターを演じる。しかし、夢の中で聞いたメロディーを元に新曲を作り大ヒットを収める。成功に喜んだのも束の間、そのメロディーは自身が幼少期に出演したローカルテレビ番組の間に流れたCMソングであったことに気がつき、盗作の疑念に悩まされることに。さらには、奇怪な出来事まで起きる。都市伝説的モチーフと呪いの連鎖を巧みに絡ませ「本気で怖い」「トラウマ級」とSNSで話題になったエピソード。
■一切の配信なし、偽りなき“一夜限りの奇跡”の放送
放送を控え、フジテレビ編成企画の水戸祐介氏がコメントを寄せた。
改めて今回の5作品を見返してみると、そこにあるのは、“自由さ”でした。テーマの選び方、展開の構築、描写のタッチ。そのどれもが、既存の枠にとらわれない大胆さに満ちています。それは「奇妙」という舞台だからこそ許された、表現の自由の極みであり、いまのテレビではなかなか見かけなくなった表現の豊かさであります。そして今、その“自由さ”こそが、ドラマづくりという営みの“面白さの原点”であるということを、作品たちが現代の我々に教えてくれている気がします。
今回は、リアルタイム配信・見逃し配信ともに一切行いません。本当に“一夜限りの奇跡”の放送…この夜を逃したら、もう二度とテレビで見られないかもしれない。そんな奇跡の夜を、ぜひテレビの前でお楽しみいただけると幸いです。

コメント