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 ASUS JAPANは6月5日、本社で、学生限定キャンペーン「SORAを駆けて、未来へ跳べ。」の勉強会を開催した。

 対象は、全国の高校生や大学生の中から選出された「#YouthASUS認定アンバサダー」。Copilot+ PCである「ASUS Zenbook SORA」を実際に使いながら、SNSなどを通じてその魅力を発信していくという。

 本イベントはそのスタート地点であり、参加した学生たちは製品やCopilot+ PCの最新機能を学ぶとともに、アンバサダーとしての活動方針を共有された。

 一見すると学生限定の話に思えるかもしれないが、実はこの取り組みには、一般ユーザーにとっても知っておきたい「未来のPC選び」のヒントが詰まっている印象をもった。

学生のリアルな声が、AI時代のノートPCにどう活かされるのか

 冒頭では、ASUS JAPANのAlvin Chen社長が登壇し、Zenbook SORAの開発背景を語った。

 同社はこのモデルを開発するにあたり、実際に日本の通勤ラッシュを体験するなど、細かな生活感まで調査。特に「持ち運びやすさ」や「素材の質感」など、日本ユーザーのこだわりを反映した設計がなされているという。

 ASUSがこうした学生アンバサダーを起用する背景には、「未来のPCユーザー」の声を、製品開発やPRに取り入れたいという狙いもあるのだろう。

 実際にアンバサダーとなった学生にインタビューしてみると、ある学生はZenbook SORAの軽量性や作業効率を向上させる機能が、普段のアクティブな活動に合うと感じたことを語っていた。以前はSORAよりも重いMacBook Proを使っていた経験から、その違いを実感しているようだった。

 また別の学生は、自身が学生団体の代表を務めていることに触れ、「AIが出てきた中で、人に任せなくてもいい作業をAIに任せて、人間の創造性の価値を高めるか」という考えに共感し、応募したとコメント。

 個人的に印象的だったのは、以前は大学から借りたPCを使っていたという学生のエピソード。大学貸与のPCはバッテリーが20分しか持たず、2台のPCを持ち歩いていたという苦労も語っていた。だからこそ、Zenbook SORAのNPU搭載によるバッテリー持ちの良さ(最長29時間) に大きな期待を寄せている様子だった。

 これらのエピソードからも分かるように今やAIやノートPCは学業や創作、仕事にも欠かせない存在だ。

 実際に使う若者の視点から、どんな使い方が生まれるのか――フィードバックを受けて、それを企業側も本気で探ろうしているのではないかという印象もあった。

 なお、アンバサダーに選ばれた学生は週に3~4本ほどSNS投稿をするようだ。内容は「普段の取り組みの紹介する」や「学生の参考になる使い方やレビューを発信する」ということも含まれている。

 それぞれの発信するPCの使い方を見て、「正直、AI PCとかってどうなんだろう」「大学からPCを買えと言われているけど、どのPCにしようか迷っている」などを感じている学生やその親世代が参考にするのもいいのではないだろうか。

学生のリアルな視点が教えてくれた「PC選びの本音」

 今回のイベントを取材していて印象的だったのは、製品スペックそのものよりも、学生たちがどういうポイントに価値を感じているかだった。

 学生たちが多く口にしていたのが、「軽さ」と「バッテリー持ち」。AI機能ももちろん話題にはなっていたけれど、それ以上に「一日中持ち歩いても疲れないか」「電源のない場所でも安心か」など、日常の中でちゃんと使えるかどうかに注目している姿が新鮮だった。

 またSNSでも発信していく彼らにとっては、オシャレさやデザイン性もきっと無視できないポイントなのだろう。セラミックアルミの落ち着いた質感や軽さなど、見た目と使い心地のバランスは、意外と若い世代に刺さる要素なのかもしれない、そんなふうにも感じた。

 筆者も仕事柄、このベンチマークのスコアが出てるからすごいとか、このCPU/GPUが搭載されているからスペックが高いなど、データを見て判断してしまっていた。しかし、高性能=便利ではなく、ちゃんと日常にフィットすることのほうが若者だけでなく多くのPCユーザーにとって重要なのかもしれない。

 PCは使う人によって価値が変わるもので、性能だけで推し測れるものでもないのだ。

 次に買い替えるとき、「何が自分にとって一番大事なのか?」を考えるヒントとして、今回の学生たちの視点はとても参考になった。

若者のPC選びの本音がわかった! 学生10人にZenbook SORAを提供、ASUSのアンバサダーキャンペーン