先日、「教えて!gooウォッチ」では「【長谷川豊】何故、プロの声優を使わないのだろう?」という記事をリリースした。近年、映画などに著名な俳優や女優の声が当てられている作品を目にすることが多いが、これについてフリーアナウンサーの長谷川豊氏がどうしてプロの声優を使わないのか。記事内ではいま話題になっている『ジュラシックワールド』を例に挙げて論調を投げかけている。

これについて提供先のニコニコニュースで「これすごいわかる」「まったくもってその通り」と、同調する意見でコメントが盛り上がっているのを発見。「声に俳優を使うのはやめて欲しい」という意見もあれば、「俳優がやってもいいが声に違和感があるのはダメ」という意見も見られたため、今回は彼らの意見を取り上げながら俳優が声優をやることについて考えてみたい。

■映画の声優に俳優を使うのはどうして?

記事内で長谷川豊氏も触れているが、そもそもどうして本業の声優ではなく、俳優が声を当てるのだろうか。ニコニコニュースのユーザーからは以下のような見解が集まった。

「声優よりも俳優・アイドルのほうが集客力があるというのが定説だね」(ネリー)、「俳優やお笑い芸人を起用すればワイドショーで取り上げられ、TV画面に映っている秒数だけCMを打っているのと同等の効果が期待できる。ギャラを考えればコスパが良い」(culightさん)、「“集客力”が全てなんだよね。莫大な予算がかかるから、失敗できないし」(JJさん)

こうした事情を踏まえたうえで業界全体の問題を指摘する人もいれば、その現状を受け入れてしまっている消費者の問題を指摘する声も見られた。

「俳優起用で動員数が増える現状から変えないとダメなんだよな…」(アンコさん)、「玉石混交であることを踏まえても、やはり気を遣うべきではないのと、芸能事務所側の思惑もある」(bcatさん)、「問題は事務所ではなくそれに飛びつく消費者にある」(ぶりーふ一郎さん)

■俳優を使うことが悪いことではない?

では肝心の俳優が声を当てることについてはどうだろうか。コメントを遡って見てみると、「声優の仕事を俳優がやらないで欲しい」という意見もあったが、俳優でもはまり役があるため、俳優が声を当てることが一概に悪いわけではないようだ。以下、詳しく意見を覗いてみよう。

「昔は俳優が声優も兼ねてたんだから俳優がやるのはいいけど、下手だったりイメージあってないのに人気とか話題作りだけで選んでる感があるのは嫌だな」(midoriさん)

「俳優をキャスティングすること自体は問題ではない、それがイメージや声での演技の面で適切かどうかが重要ってことだよなぁ」(nagesuteさん)

「別に専門職じゃなくても良いんだよ。元々俳優などから声優に成った人も居るぐらいだから。でも、合う合わないぐらいはきっちりして欲しい」(moimoiさん)

これらの意見に共通しているのは、「話題作りのために有名俳優を使うこと」と「イメージに合わない声はやめて欲しい」ということである。

だが、なかには「チョイ役とかなら我慢できるけど、ガッツリ主役級キャラが棒読みとかだとすっげぇガッカリする」(だから愛だよさん)、「キャラよりも俳優のイメージが先行するってのは難しい問題だな」(のんたんさん)と、演技の問題以外で俳優が声優をすることを指摘する意見もあった。

映画としての出来はもちろんこと、声優ファン、俳優ファン同士がぶつかりかねないこの問題。声だけで演技をする声優さんの存在を含め、皆さんは映画の声優に俳優を使うことについてどう考えるだろうか。

柚木深つばさYukimi Tsubasa

映画の声優に俳優を使うのってどう思う?ニコニコニュースのユーザーの見解は?