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 国内最大級の展示会場/イベントホールのひとつ、千葉市美浜区の「幕張メッセ」。

 展示会やコンサートが頻繁に開催されていることもあって、多くの方にとって「おなじみの場所」でしょう。訪れたことがないという方も、名前は聞いたことがあると思います。

 でも、ふと疑問に思ったことはありませんか?

幕張メッセの“メッセ”って、何?」
「メッセージの略かな?」

 今回はその語源を、ちょっと掘り下げてみました。

幕張メッセの“メッセ”とは?

 調べてみたところ、「メッセ(Messe)」はドイツ語です。意味は「見本市」や「展示会」だそうです。

 さらに掘り下げると、キリスト教における典礼「ミサ(messe)」とも語源を同じくしており、ミサの後に、市場が開かれる慣例から、市場の方も意味するようになったとのこと。

 ということは、「幕張メッセ」は幕張展示会(場)ということになりますね。福岡にも「マリンメッセ福岡」という施設がありますが、こちらも「海の展示会(場)福岡」ということですね。

 じゃあ、ドイツにも「○○メッセ」という施設があるのでしょうか。調べてみたところ、産業展示会「ハノーバーメッセ」や「ライプツィヒ・メッセ」といった見本市の情報が見つかりました。

 ただし、こちらは会場ではなく、見本市そのものを指している名称である模様。厳密にいうと、メッセは「場所」というよりも「催し」の方を指す言葉のようなので、本来の言葉通りの使われ方がされているということですね。

 次のページでは、幕張メッセの歴史と基礎知識を紹介します。

日本が誇る展示会場、幕張メッセの歴史

 幕張メッセは、日本初をうたう大型展示場として1989年に開業。会社としての起こりはもう少し前で、1986年に「株式会社日本コンベンションセンター」として登記され、平成半ばになってから「株式会社幕張メッセ」へと商号が変更されました。

 所在地は千葉県千葉市の美浜区。このあたりを「幕張新都心」と呼ぶことから、「幕張」を名称に採用しています。

 いくつかの自治体、企業、団体が大株主であり、出資割合は千葉県が25%、株式会社日本政策投資銀行が20%、千葉市が12.5%など。ほか、日本製鉄株式会社やJFEスチール株式会社などが、数%ずつ株を持っています。

 多くの自治体や企業が支えている、まさに“みんなで運営している施設”なんですね。

これからもよろしく、幕張メッセ

 そんな幕張メッセですが、現在は2019年から続く改修工事の最中。今週、Interop Tokyo 2025で訪れた際も、メインエントランス付近が工事中でした。

 平成初頭から、最大規模の展示会場として日本の産業を支え続けてきてくれた幕張メッセ。今後も日本の“知”と“技”が集まる舞台として、わたしたちをワクワクさせてくれるに違いありません。

「幕張メッセ」の“メッセ”って何? 意外と知らない意味と由来