
鬼才・石井岳龍監督が手掛けたバイオレンス映画の金字塔「狂い咲きサンダーロード」が、公開45周年を記念して8月22日からシネマート新宿ほか全国順次上映が決定。併せて新たに制作された特報が披露された。
【動画】バイオレンス映画の金字塔「狂い咲きサンダーロード」特報
本作は、石井監督(当時、石井聰亙)が、1980年、日本大学藝術学部映画学科在籍時に23歳の若さで卒業制作として発表したインディペンデント映画で、同年に東映セントラルフィルムの配給で劇場公開もされた伝説的作品。幻の街「サンダーロード」を舞台に、暴走族や政治結社に反抗する若者の戦いをバイクやロック音楽、バイオレンス満載で描いている。
暴走族「魔墓呂死」の特攻隊長・仁は、警察の取り締まりに対して平和的な路線を歩もうとしたリーダーの健に反発し、実力行使で反抗を試みる。やがて抗争の中で右腕と右足を切断され、バイクに乗れない体になってしまった仁だったが、それでもなお抗うことをあきらめず、バトルスーツに身を包んで最後の決戦に挑む。
今回の上映はオリジナル16mmネガからリマスターされた"オリジナルネガ・リマスター版"での上映となるが、このリマスター版は、2016年に石井監督、撮影の笠松則通氏が全面的に監修し制作されており、ベストな状態で鑑賞ができそうだ。なお、今回の上映のメイン館となるシネマート新宿では、公開初日となる8月22日に記念イベントの実施が決定。詳細は後日発表。この他、名古屋、関西などをはじめ全国各地で石井監督らによる舞台挨拶を多数実施する予定だ。
また、テロファクトリー、ハードコアチョコレート、スパイダーウェブ、Go to Motoなどのブランドとのタイアップが決定。劇場のみの限定発売となる主人公・仁のソフビフィギュアをはじめ、Tシャツ、ステッカー、キャップなどを販売する(※一部劇場を除く)。
新特報は、故・山田辰夫が演じる主人公・仁が率いる魔墓呂死特攻隊が、闇夜にバイクで襲撃作戦を始める映画の幕開けから始まる。疾走するバイク、反骨精神あふれる男たちの姿、そして仁の名セリフ「やってやろうじゃねえよ!」に至るまで、エネルギッシュな映像に仕上がっている。
石井監督と、本作の美術・音楽を担当した泉谷しげるが、公開決定に際して寄せたコメントは以下のとおり。
■石井岳龍(ex聰亙/監督)
この映画は、やはり、映画館のスクリーン×映画館の音響で、ぞんぶんに堪能しつくして欲しい。この貴重体験はあなただけのものです。
■泉谷しげる
この映画の美術デザインをしたのはオレだが、石井聰亙は、デザインなんざ軽く凌駕し、圧倒的な熱狂を画面に具現化してくれた最高の監督である。

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