ポップミュージックの歴史に革命を起こした伝説的バンド「ビーチ・ボーイズ」の中心メンバーだったブライアンウィルソンさんが死去した。82歳。6月11日(現地時間)に、家族が公式サイトを通じて発表しており、死因や詳細は公表されていない。

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ビーチ・ボーイズ」は、ブライアン、カール、デニスのウィルソン兄弟と親族、友人たちが米カリフォルニア・ホーソーンで結成したロックバンド。1963年にリリースした「サーフィンU.S.A.」を筆頭に、「アイ・ゲット・アラウンド」「カリフォルニア・ガールズ」といったヒット曲を連発し、米ビルボードのチャートを席巻した。

その後は、サーフミュージックに留まらず、異なるスタイルの音楽や、精神性、瞑想、環境主義といったテーマをいち早く取り込むことで、時代の先端を走り、60年代のアメリカを代表するバンドへと成長。66年に発表された「ペット・サウンズ」は、2020年の米ローリング・ストーン誌が選ぶ「史上最高のアルバム500」の第2位に選出された。

果たして、「ビーチ・ボーイズ」が巻き起こした"革命"とは何だったのか――? ディズニープラスで配信中の最新ドキュメンタリー「ビーチ・ボーイズ ポップ・ミュージックレボリューション」は、彼らの偉大さを紐解く作品。初公開の記録映像や、バンドメンバーと音楽業界の大物たちのインタビューを収録し、何世代にもわたってファンを惹きつける彼らの魅力を、存分に堪能できる。

熱狂的なファンが、憧れの「ビーチ・ボーイズ」を前に黄色い歓声をあげる様子からは、当時、いかに世界が彼らに熱狂していたかが見てとれる。またその頃、ライバルと目されていたイギリスのロックバンド「ザ・ビートルズ」の映像もおさめられているほか、メンバーを悩ませた解散・確執騒動にも踏み込んだ内容だ。

また、「ワンリパブリック」のライアン・テダーや、ジャネール・モネイら、いまをときめくスターたちが、偉大なる大先輩の魅力を語っており、いまなお色あせない存在として、現代のアーティストたちに多大な影響を与えていることがわかる。

監督を務めたのは、フランク・マーシャルとトム・ジムニーマーシャルは、「インディ・ジョーンズ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」といった誰もが知る人気シリーズのプロデューサーを務め、過去には「生きてこそ」「南極物語」などでメガホンもとったヒットメーカー。ジムニーも「ブルース・スプリングスティーン」のライブ作品などで2度のエミー賞に輝く音楽映画の名手だ。

生前のウィルソンさんは「ドキュメンタリーの仕上がりには非常に満足している。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。あの頃のボーイズたちとの日々、楽しさ、そして音楽を思い出させてくれた。もちろん、あの素晴らしいハーモニーもね」と、本作を絶賛していた。この機会に、改めてその偉大な足跡に触れ、天才が生み出した音楽の魔法を体感するのもおすすめだ。

ビーチ・ボーイズ ポップ・ミュージックレボリューション」は、ディズニープラスで独占配信中。

最新ドキュメンタリーで、改めてその偉大な足跡に触れてみては? (C)2025 Disney and its related entities