鬼の力を持つ高校生・乙木守仁(CV.鈴木崚汰)と、魔女修行中の幼馴染・若月ニコ(CV.川口莉奈)。古い盟約に従い同居することになった2人が巻き起こす奇想天外マジカルコメディウィッチウォッチ」(毎週日曜夕方5:00-5:30、MBS系ほか/ABEMA・ディズニープラスFODHuluLeminoTVer)。その第11話が6月15日に放送された。今話ではニコを狙う者たちの正体が判明。物語が大きく動き出す中、マガミケイゴ(CV.石川界人)の意外な過去が明らかになった。終盤にはケイゴが予想外の行動をとり、SNSにはケイゴに関するコメントがあふれた。(以降、ネタバレが含まれます)

【写真】千年に1人の魔女――とてつもない魔力を秘めたニコ

■ニコに災いをもたらす“犬と雨滴”の意味がついに判明

ある雨の日の放課後。「犬と雨滴が災いをもたらす」というニコの母・伊吹の予言を受けて、風祭監志(CV.天崎滉平)は学校の見回りへ向かう。その途中、男子生徒・武藤からスニーカーを狩られそうになっているケイゴを発見。監志は武藤を吊し上げ、彼が使っているという“飴”について尋問する。飴はドロップと呼ばれており、ただの黒飴にもかかわらず覚醒作用を持つという。ドロップを使って暴れている連中は“犬”と呼ばれている――ケイゴの言葉に、監志は驚きを隠せない。

一方、帰途につくニコと守仁の前に、魔女を名乗る宮尾音夢(CV.楠木ともり)が現れる。乙木家に招かれた音夢は、昨日、ウォーロックが近くにいると発動するアラートが鳴ったと話す。ウォーロックは黒魔女で、正義の白魔女とは対立関係にあるという。ニコはとてつもない魔力を秘めた、千年に1人の魔女。ウォーロックはその魔力を狙っているというのだ。

かつて周囲に自分が魔女だと明かし、疎まれて傷ついたニコ。その頃に守れなかったことを悔やむ守仁は、今度こそ俺が守ると宣言する。頼もしい言葉に微笑むニコと、2人の関係を密かにうらやむ音夢。その時、ウルフとの戦いでボロボロになった監志が戻ってくる。監志の話から、ウルフの背後にはウォーロック――付与の魔女(CV.くじら)がおり、飴玉を魔法の薬に変えて多数の傀儡を作ろうとしたのだろうと音夢は推察する。

■ケイゴをサブカルクソ野郎に変えた過去の傷

翌日、守仁はドロップ常習者の男子生徒を見つけ、ウルフの居場所を聞き出そうとする。ニコは手助けしようと「スライムローションゲルアメーバ」の魔法で地面をヌルヌルにするが、スケートを得意とする男子生徒はスイスイと逃げていく。そこへケイゴが現れ、華麗なスケーティングで男子生徒を捕獲。ウルフが近々招集をかけるとの情報を得ることに成功する。

ウルフとメールで繋がった、自分も力になりたいというケイゴに、なぜそこまでしてくれるのかと尋ねる守仁。するとケイゴは、かつてフィギュアスケートの選手だったが、交通事故で足に怪我を負って以来、自分の世界に引きこもってしまったと打ち明ける。「友達っていうか。もし俺を信頼してくれるなら役に立ちたいなって」ケイゴははにかみながら、そう伝えるのだった。

普段はあまり感情を表に出さないケイゴが見せた、照れくさそうな表情とニコたちへの友情。SNSには「ケイゴの友達発言の時の表情好きすぎるんだよな」「マガミくん…ホンマええ子やん!!」など、ケイゴに対する愛にあふれたコメントが寄せられた。OPのケイゴのスケーティング姿と人気アニメ「メダリスト」を紐づけて、「OPのあそこだけメダリストなのそういう事だったんか!!」「見なよ…俺のケイゴを…」(元ネタは「メダリスト」で主人公・結束いのりが口にする名ゼリフ)とコメントする視聴者も。

■対決を前に監志はニコに素直な気持ちを伝える

犬招集の時が迫る中、音夢は付与の魔女とウルフを目撃した廃屋を探すため、猫に変身して街を探索。壁に貼られた魔法陣から魔空間へ潜入すると、まさに彼らがニコ襲撃の計画を話している現場に遭遇する。今夜、ウルフは50人の犬を連れてニコを襲撃するという。音夢はニコたちに知らせようと駆け出すが、付与の魔女は目ざとく音夢を見つけ、眠らせたうえで魔空間を閉ざしてしまうのだった。

一方、守仁は監志からウルフの強さを聞き、対決の際にはサポートしてほしいとニコに依頼。監志には付与の魔女を捜すよう頼む。ケイゴにウルフから招集がかかったと聞いたニコたちは、集合場所である公園へ急ぐ。その道中、監志はニコに伝える。「ニコが人のために魔法を使うなら、ワシらはニコのために力を使う。その時が来たんや。安心せい!」そう言って笑顔を浮かべる監志に、ニコは思わず頬をゆるめるのだった。

おちゃらけて見えるけれど、ニコを親友として大切に思い、いざとなれば体を張って守ろうとする監志。ニコの涙腺をゆるませた素敵なセリフに、SNSには「カンちゃんの言葉、泣ける」「監志くんめっちゃ良い子や…」「かっこよ!カンちゃん!」「カンちゃんいい男になったな…」と絶賛の声が続々。ニコのみならず、視聴者の心も揺さぶったようだ。

■ケイゴの口から明かされた驚愕の真実とは

守仁と監志、ケイゴの友情に胸を熱くさせられた今話だが、最後にとんでもないどんでん返しが待っていた。公園へ向かう途中、守仁と話していたケイゴは、スニーカーの靴紐を結び直すためにしゃがみ込む。守仁は先に行こうとするが、マンホールに貼られた魔法陣を踏んで魔空間へ。全ては、ニコたちと守仁を分断し、1対1で勝負するためのケイゴ――ウルフの計画だったのだ。

魔空間で守仁と対峙したケイゴは、ある望みを叶えるために付与の魔女の使い魔となったことを告白。ケイゴは使い魔の一族で、三日月を見ると別人格であるウルフに変身するのだという。信頼していた友達に裏切られた守仁と、守仁の不在に気づいたニコと監志。あまりにも気になる場面で、今話は幕を閉じた。

友情から裏切りへ、衝撃の展開を見せた“ケイゴ回”に、SNSには「裏切り者がァァァ!!」「ケイゴォー!!」「ケイゴ嘘だよな…」「ただのいいサブカルクソ野郎だと思ってたのに…」など、怒りや悲しみに満ちたコメントが殺到。「界人さんの演じ分け凄い、、、神回でした」「石川界人くん演じ分け凄い!」と、ケイゴとウルフを演じ分ける手腕を絶賛するコメントも見られた。

天崎滉平の“崎”は正しくは「たつさき」。

◆文=帆刈理恵(スタジオエクレア)

アニメ「ウィッチウォッチ」第11話より/(C)篠原健太/集英社・ウィッチウォッチ製作委員会・MBS