
ヤクルトのドラフト1位ルーキー・中村優斗が6月22日、神宮球場で行われたオリックス戦に先発。1軍デビュー戦は5回86球5安打1失点3奪三振という内容で、プロ初黒星を喫した。この日の最速は153キロだった。チームは2-4で敗れた。
【動画】ヤクルト期待のドラ1・中村優斗が1軍デビュー!空振り三振を奪うシーン
期待の新人右腕は1月の新人合同自主トレ中に下半身を痛めた影響により、春季キャンプから2軍で調整してきたが、この日プロ初登板初先発を果たした。
初回、西川龍馬を153キロの直球で空振り三振、続く宗佑磨には死球を与え、太田椋には中堅への安打で一死一・三塁となり、杉本裕太郎に先制の適時打を浴びた。
2回は三者凡退に切って取ると、3回は連打で無死一・二塁とピンチを招いたが、太田を遊ゴロ併殺に仕留め、杉本には2球で追い込むと最後も149キロの直球で見逃し3球三振。マウンドを降りながら白い歯がこぼれた。
4回は先頭の頓宮裕真に死球を与え、一死から紅林弘太郎に四球で一死一・二塁としたが、後続を打ち取って無失点。5回もマウンドに上がると、 四球と安打で二死一・二塁とこの回も走者を背負ったが、頓宮を一ゴロに仕留めて無失点で終え、この回で降板した。
中村優は「緊張もあり、少し力みが先行して、変化球を操ることができなかった。その中でも最少失点で粘れることができたのは良かったと思います。もう一度、立ち上がりのところを修正していきたいと思います」とコメント。
プロ初黒星となったが、「試合の入りというところは、ひとつ経験になりましたし、試合でも雰囲気、景色というのも、味わうことができた。負けてしまったけど、いい経験になった」と、次回のマウンドへ向けての糧を得ることができた。
髙津臣吾監督は「もう少し制球良く投げられるピッチャーだと思っている。今日に関してはプロとしての第一歩を踏み出したので、固さもあっただろうし、いろんな感情を持ってマウンドに上がったと思う。また次、もう少し落ち着いた彼本来のピッチングを期待したい」と、さらなる活躍を期待していた。
中村優の降板後は、6回に3点を奪われたヤクルト。その裏に内山壮真が左翼席への4号ソロで1点を返すと、ホセ・オスナの二塁打の後で増田珠に適時二塁打が生まれて2点目を入れた。しかし、終盤は得点を挙げられず、チームは交流戦最下位が決定した。
[文:別府勉]

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