
映画「はじまりのうた」(2013年)のジョン・カーニー監督デビュー作「ONCE ダブリンの街角で」(2006年)が、映画初公開から18年が経て、ついに7月11日(金)から渋谷シネクイント、新宿ピカデリーほかにて日本最終上映を迎える。
【写真】日本最終上映が決まった名作「ONCE ダブリンの街角で」
■音楽映画の名将ジョン・カーニー監督の出世作
同作は6月13日からリバイバル上映されている「はじまりのうた」や「シング・ストリート 未来へのうた」(2015年)で知られるジョン・カーニー監督の出世作。ミュージシャン出身でもある彼が初めて手がけた音楽映画だ。
アイルランドはダブリンの街角を舞台に、ストリートミュージシャンの男と移民の女が出会い、音楽を通じて心を通わせていく物語。主演はプロのミュージシャンとして活動するグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァ。2007年の全米公開ではわずか2館からだったが、その後口コミで話題になって140館まで拡大公開された。
2人が共作した主題歌「フォーリング・スローリー」は第80回アカデミー賞で歌曲賞を受賞。その後ブロードウェイ・ミュージカル化され、トニー賞作品賞を受賞するなど、アイルランドの小品だった本作は世界的な成功を収めることに。本作の異例のヒットを受け、次作「はじまりのうた」も口コミ評価の高い音楽映画の傑作として注目を集めたのは記憶に新しい。
本作の主演の2人は音楽デュオ「スウェル・シーズン」として映画の公開前から活動していた。一度の解散、再結成を経て6月13日には16年ぶりとなる新アルバム「Forward」が発売。さらに9月には、SixTONESの京本大我が主演を務める本作を原作としたミュージカル「Once」の上演も控えている。
映画の初公開から18年が経ったいま、本作の話題が偶然にも重なったタイミングでついに日本最終上映を迎える「ONCE ダブリンの街角で」。音楽映画の名匠ジョン・カーニー監督の原点ともいえる本作を劇場で楽しめる最後の機会となりそうだ。

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